今日のテーマは、『暗号資産(仮想通貨)市場の暴落は、テーパリングのサインか??』です。
昨日の公式ブログでは、
『果たして、これは資産形成:投資と呼べるのだろうか??』と題して、
暗号資産(仮想通貨)への資金投入が『ギャンブル』とご紹介しました。
少し乱暴な表現かも知れませんが、大方、合っていると思います。
もし仮に、
読者の皆さんが、個人として保有資産『5億円超』の富裕層で、
資産全体の『5%』程度を投入するのであれば、否定しません。
しかし、
現実世界で、この分野(暗号資産)に熱狂している方々は、
ほぼ100%が『保有資産:1000万円未満』ですよね。
もしかすると、
大多数の方々は、保有資産が『100万円未満』のレベルで、
文字通り、『一攫千金』を目指して資金投入しているのかも。
確かに、
毎年、毎年、日本国内にも『宝くじ当選者』は誕生しますが、
それを大前提に資産形成(投資)することは、馬鹿げている。
それでも、
ダイバーシティ(多様性)が叫ばれる現代、思考においても、
自分と異なる方々を、闇雲に否定するつもりはありませんが。
ただ、
長寿社会が到来しても、『有限』であることに変わらない人生、
10年後、20年後に気付いた際、手遅れの可能性も高いです。
話を戻します。
暗号資産(仮想通貨)市場の代表通貨『ビットコイン』が、
過去最高値(約6万ドル)を記録したのが、今年4月上旬。
それから、
僅か1ヶ月ほど経過した後、5月は第3週目に入った頃から、
諸々の要因が重なったことで、一気に市場が下落し始めます。
ざっくりと、ビットコインは『半値』まで落ちて、
その後、回復を見せますが、今尚『4割減』です。
暗号資産(仮想通貨)市場全体としても、ほぼ『連動』です。
その中で、
暗号資産(仮想通貨)市場に資金投入していた人は勿論ですが、
伝統的資産(株式・債権等)への投資家も、警戒感を強めます。
何故だか、分かるでしょうか??
実は、
昨年(2020年)2月に発生した『コロナ・ショック』以降、
救済措置で実行された『金融緩和』が縮小する気配があるから。
実際、
米国の中央銀行に準ずる(?)立場のFRB(連邦準備銀行)は、
先月開催した、FOMC(連邦公開市場委員会)議事要旨を公表。
その中で、
『資産購入ペース調整を、議論し始めるのが適切だ』と、
多くの議員から指摘があったことを明らかにしています。
多くの方々には『何のこっちゃ??』という話ですよね(笑)
基本的に、
金融危機等が訪れた際、中央銀行は市場から資産を購入して、
その結果として、『金融緩和』が実行されることが王道です。
正直、
この行動自体に意味はなく、『価値創造』は無いのですが、
それでも『景気は気から』の言葉通り、経済は上向きます。
しかし、
そのまま放置していたら『バブル』が助長されますから、
どこかのタイミングで、必ず『引き締め』に転換します。
その方法も諸々ありますが、
その1つが、今、近い将来訪れるのではと懸念されている、
テーパリング(資産購入ペースを落とす)という方法です。
それでも、
資産購入することには変わりませんが、ペースを落とすことで、
世の中の『経済循環』も、必然的に速度が落ちてしまうのです。
本日話題にする、
新興勢力である暗号資産(仮想通貨)市場も、直近10年の間、
既に、何度か暴落(ショック)を繰り返し市場成長しています。
そして、
暴落の原因は、様々、絡み合っているのですが、その1つが、
近い将来待ち受けるであろう『テーパリング予想』なのです。
より視野を広くすると、
2021年に入り下落している市場は、木材・石油先物に加えて、
実態が非常に疑わしいSPAC(特別買収目的会社)投資関連市場。
記憶してくださっている方々は、いらっしゃいますか??
数ヶ月前(もしかしたら昨年)、
SPAC(特別買収目的会社)関連投資は、公式ブログでも取り上げ、
恐らく、投資詐欺の主戦場になると、ご紹介させて頂いた分野です。
原則として、
市場参加者(投資家)の多くが『テーパリング』を予想する際、
『実態のないもの』から優先的に、資金が逃げ出していきます。
確かに、
ブロックチェーン技術は『改革』のポテンシャルを秘めますが、
現時点、暗号資産(仮想通貨)自体、完全に『実態無し』です。
要は、
『信用創造』の名のもとに、多くの人々が熱狂すれば上がり、
狂喜乱舞していた人々が、冷静さを取り戻したら下がります。
こう書くと、週末の『クラブ』みたいなものですね(笑)
暗号資産(仮想通貨)市場の暴落も、ステラ社の決済停止報道や、
中国金融当局の規制強化報道に加えて、テーパリング予想に基く。
他分野の『実態ないもの』まで視野に含めると、辻褄が合います。
暗号資産ショックから2、3ヶ月後、株式市場にも暴落は訪れるのか??
仮に、
ショック(調整局面)が訪れたとしても、市場平均としては、
『100日』程で落ち着くことが歴史的に分かっていますが。
それでも、『心の準備』があるのと・無いのとでは雲泥の差です。
暫くの間、『株式市場』もアンテナ張って注視していきましょう。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太