今日のテーマは、『現実を数字で直視することで、漠然とした不安感から解放される』です。
資産形成を実行する上で最も重要なポイントの1つです。
海外諸国の人々と比較した時、ネガティブな心理的感情、
不安や恐怖心に対する耐性が、低いとされてきた日本人。
こと、
『お金』というテーマに関しても、凡ゆる場面において、
漠然とした不安感を持っている方々は多いと推測します。
例えば、
『お金がないから、パートナーと結婚に踏み切れない』、
このような言葉を聞いた経験は一度だけではありません。
しかし、
個人的にはこのフレーズを不可解に感じていて、本当に、
『お金』を理由に結婚できないことが有り得るだろうか。
ご存知の通り、
日本では、婚姻届の提出と併せた上納金制度は存在せず、
法律的に、その他何かしら出費を強いられるものもない。
もし仮に、
新生活(2人での共同生活)を始める資金が必要ならば、
それに掛かる費用を、具体的に算出すると良いでしょう。
社会通念上、それは100万円未満で決着するはずです。
このように、凡ゆる場面で明確な『数字』を算出すれば、
漠然と感じていた『不安感』の大半は消えてしまいます。
『子どもを持つ』という選択肢も、同様かも知れません。
こちらも、
『子どもを持つと、お金がかかる』というイメージから、
多くの方々が、本当に『漠然』とした不安に囚われます。
基本的に、
子供を持つ際に最も考えるべき支出は『教育関連費』で、
大学・専門学校まで進学する前提で、2000万円ほど。
しかも、
その過半(1000万円超)を占める金額が高校卒業後、
18歳以降で消費されているという事実も分かっている。
つまり、
そのことを『数字』できちんと理解していれば、誕生後、
18年間で『1000万円』を準備できれば勝ちゲーム。
その他、
拡充予定の『児童手当』もNISAを利用して運用すれば、
15年間で、別途『300万円』ほどは確実に準備可能。
幼稚舎からバリバリ私立街道を歩むことでもしない限り、
これだけの算段が立てば、教育関連費で不自由しません。
さらに、『保険』という観点でも当て嵌まると考えます。
一般事例として、
結婚したことを機に、積立型の『死亡保険』に加入して、
月額3−5万円の保険料を負担する方々も多いですよね。
確かに、
独身時代とは異なり、扶養家族が増える世帯主になれば、
死亡することに対すて、経済損失が高まるのは事実です。
しかし、
こちらも、現実を『数字』で直視することなく、漠然と、
『不安感』のままに決断してしまって良いのでしょうか。
例えば、
現在『30歳』を迎えているある人が、今から10年後、
40歳までに亡くなる確率は『約0.67%』です(*)
(*厚生労働省公表:生命表をもとに算出しています。)
さらに、
同じ人物(現在30歳を迎える人)が、今から20年後、
50歳までに亡くなる確率は少し上昇して『2.12%』。
つまり、
裏を返すと、無事に30歳を迎えることができた人物は、
約98%の確率で『20年後も生きている』ということ。
この数字(生起確率)を見ても尚、死亡リスクを恐れて、
高額な保険料を支払い続ける選択は、合理的でしょうか。
因みに、
検証の余地はあるものの『3組に1組』が離婚する時代、
結婚を機に加入すべきは、高額な死亡保険などではなく、
破綻した際の経済負担を保障する保険かも知れませんね。
何故なら、
前者の生起確率が約33%(3組に1組)なのに対して、
後者のそれは15分の1(約2%)しかありませんから。
現実を『数字』で直視する事で『不安』は低減していく。
何事も、ただ『漠然』と恐れる習慣から卒業しましょう。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太