今日のテーマは、『2022年、日本経済は再びガラパゴス化してしまうのか??』です。
センシティブな感覚をお持ちの方は、お気付きと思います。
日本の金融政策が、主要先進国と『逆行』していることを。
4月14日、
ECB(欧州中央銀行)は、定例理事会を開催し、国債など、
買入による『量的緩和策』を今夏終了すると公表しました。
直近、
覇権国・米国に続く形で、ユーロ圏でも物価上昇が加速し、
3月の消費者物価指数は、前年同月比としてプラス7.5%。
ECBがターゲットとして定める『2%』を上回りました。
また、
『量的緩和策』の終了後、一定期間置くことを前提として、
『政策金利』の利上げにも着手することを明言しています。
以前からお伝えする通り、
覇権国・米国は、一足早く『利上げ』を実行に移しており、
2022年だけでなく、今後数年間、方向性を維持します。
対して、
我らが『日本国』は、政府・中央銀行(日銀)も一貫して、
実質的に無期限での『金融緩和』の継続を明言しています。
この状況は、
奇しくも、サブプライム・ショック直後とは全く逆の構造。
当時は、
世界経済の早期回復の為、欧米が金融緩和したのに対して、
何故か、先進国で日本が唯一『引き締め』を堅持しました。
その結果、
瞬間最大風速として『1米ドル=75円台』を付けるほど、
異次元レベルの『円高』が進行したことは記憶に残ります。
前述の通り、
『主要先進国と逆行する』というスタイルは同じながらも、
今回は、お互いの取るポジションが完全に入れ替わります。
つまり、
前回の『円高』という現象が、今度は『円安』で跳ね返り、
恐らく、その程度も、これから本番を迎えると予想します。
お伝えする通り、
世界経済の『潮流変化』が起こる局面で、不思議なことに、
日本は金融政策で『相対するポジション』を取りがちです。
この辺り、
単純に、『経済オンチ』という言葉だけで説明できません。
仮に、
現在、米国・欧州を襲うインフレが時間差で到来したとき、
日本は、同様の対策(緩和終了・利上げ)を選択できるか。
いや、
正確には、既に、日本国内も『物価上昇』が加速しており、
その状況で、無期限緩和・ゼロ金利維持を明言しています。
皮肉にも、
『和を以って、尊しとなす』ことを信条とする日本国民が、
金融・経済政策の観点では、最も『協調性』ない存在です。
私自身、
明確な意思ない『他人と同じ行動』の選択は否定派ですが、
この場面、海外諸国と足並み揃えることが必要と考えます。
もちろん、
中枢の方々(政府・中央銀行)も理解しているでしょうが、
現実には、それが『実行できない』状況にあることが問題。
2022年、
経済的観点で、日本の『ガラパゴス化』は進行が予想され、
海外諸国から、取り残されてしまう可能性が高まっている。
日本経済は、再び、試練のときを迎えるのかも知れません。
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現時点、2022年以降の開催スケジュールが未定です。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太