今日のテーマは、『2023年度:一般会計予算案に、健全な危機感を持っているか??』です。
クリスマスを直前に控えた12月23日のこと、政府は、
この時期恒例、来年度:一般会計予算案を発表しました。
簡単ですが、代表的な数字をざっとチェックしましょう。
先ず、
歳出(予算)の総額は『114兆3812億円』となり、
過去最大を更新するのは、実に、11年連続となります。
当初、
予算案時点での『100兆円超え』は、5年連続であり、
僅かな期間に『10%強』も歳出が増大したことになる。
*年度半ばに計上する『補正予算』まで含めて考えると、
2016年度から『8年連属』の100兆円突破です。
特に、
今年度から、わずか1年間の伸びは凄まじいものがあり、
107兆円から、7兆円も大幅増額されてしまいました。
ご存知の通り、
最大の支出項目は、全体3割を占める『社会保障費』で、
来年度は『36兆8889億円』にまで膨れ上がります。
もちろん、
この支出はまだまだ打止めとはならず、2025年以降、
団塊世代の全員が、後期高齢者になることで加速します。
現行の水準(年金給付額、保険適用範囲 etc.)であれば、
2030年までには、軽く年間40兆円を突破しますね。
次に、
栄えある(?)第2位は国債費『25兆2503億円』で、
既に発行された日本国債の償還費・利払いに充てられます。
実に、
一般会計予算(国家運営に掛る年間予算)の4分の1が、
『借金返済』に充てられている壊滅的な状況と言えます。
その他、
地方へのバラ撒き『交付税交付金』も、約16.4兆円と、
前年からプラス3.3%されて、微妙な伸び率になります。
直近、
財源の捻出方法が問題視されて、注目を集める防衛費は、
前年度から大幅『26.4%』もアップして約6.8兆円。
こちらは、
再来年(2024年)度以降も、引き上げが既定路線で、
今後5年間総額として『43兆円』の計上を画策中です。
更には、
新型コロナ・物価高対策費、ウクライナ危機対応費等も、
何だかよく分からないまま、5兆円程計上されています。
こちらは閣議(ブラックボックス)で使途を決定する為、
国家中枢、お偉い先生方の『お小遣い』なのでしょうか。
今後も歳出は増大し続ける見込みで、希望が持てません。
翻って、
税収は、過去最大の『69兆4400億円』を見込むも、
歳出との乖離は大きく『約36兆円』の新発国債に依存。
今年度末(2023年3月)、
予測として『1500兆円』規模まで膨らむ国家債務は、
減少するどころか、今後も、加速度を増して増大します。
ここまで話して来て、果たして、どれだけの日本国民が、
『国家予算・財政』について、真剣に考えるでしょうか。
もし仮に、
あなたの『家計』が、前述したものと同じ状況にあれば、
近い将来(1年未満)確実に自己破産に追い込まれます。
また、
あなたが所属する企業の経営状態が、これと同じならば、
倒産するか、従業員を大量解雇するか『二者択一』です。
しかし、
対象が『国家』という(超)巨大組織に引上げられると、
イメージがふわっとして、一気に実体が掴みにくくなる。
あなたは『健全な危機感』を持てているでしょうか??
日本国の台所事情は、直近数十年ずっと『火の車』です。
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2023年1月より、【セミリタイア期間】に入るため、
次回以降【資産形成セミナー】の開催は完全に未定です。
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太