今日のテーマは、『なぜ、日本人は投資オンチのままではこれから生き延びれないのか』です。
昨日の公式ブログでは、
『なぜ、投資オンチの国民性を獲得したのか』と題して、
大半の日本人が『投資』を敬遠する事実を紹介しました。
実際、
某ネット調査によると、今年スタートの新NISAについて、
『将来的にも使わない』の回答が49%を占めています。
確かに、
私自身、2014年導入された旧NISAは懐疑的でしたが、
リリースされた新制度は従来の懸念をほぼ解決している。
一般の方々が、
『非課税』の驚異的な力を理解されるか分かりませんが、
結論、最低レベルでも絶対実行すべきものに該当します。
2024年現在、
大半の日本人が『投資』を敬遠しつづける理由について、
平成初期のバブル崩壊を結び付けることなど出来ません。
冷静に考えて、
30年以上の出来事について私たちは経験していないし、
経験者ですら、その『痛み』など既に忘れ去っています。
また、
『貯蓄が美徳』という洗脳があったという理由も難しく、
約80年前の戦後復興は、バブル期よりも遠い存在です。
それでは、
なぜ、日本人は未だに『投資』を敬遠し続けているのか。
それは、
意外にシンプルで、『投資』という行動を取らなくても、
今までは、何とかやって来れたということに帰結します。
昨日も述べた通り、
政府の喧伝と裏腹に、日本も一貫してインフレでしたが、
海外諸国と比較した時その速度は著しく遅いものだった。
それ故、
1つ1つの変化幅が小さかった為、果たして幸か不幸か、
少しずつ悪化する状況に都度順応していったと考えます。
しかし、
1989年以降の30年超、日本の会社員の平均給与は、
ずっと、400万円台という水準に留まり続けています。
2023年の速報値も『452万円』と公表されており、
現状を打破するための突破口も見出せていない状況です。
一方、
各種税率・社会保険料は一貫して増加し続けているため、
必然、可処分所得(実際に使えるお金)は減少している。
はっきり言って、
バブル期と比較して私たちの生活は便利になったものの、
生活水準としては、日本人は確実に貧しくなっています。
1つの証拠として、
経済的観点を理由とした未婚率の上昇が挙げられますが、
どんどん逸れていくので、別の機会に譲ろうと思います。
話を戻すと、
これまで頑なに『投資』を敬遠してきた多くの日本人も、
このまま逃げ切れるのかと言えば、そうではありません。
何故なら、
大半の方々が老後生活の経済基盤としてアテにしている、
年金制度が、近い将来、機能不全に陥ると予測するから。
これについて、想像される以上に簡単に証明が可能です。
意外にも、
日本人の殆どが勘違いしていますが、現行の年金制度は、
『賦課方式』が採用されており積立方式ではありません。
恐らく、この文章だけで理解できる人はいませんね(笑)
つまり、
現在、私も含めて現役世代が毎月支払っている保険料を、
運用して将来受け取るシステムでは『ない』ということ。
あくまで、
私たちの支払記録は受給資格等の算定に使われるだけで、
間違ってもそのまま自分に返って来る訳ではありません。
実際、
今まさに年金を受け取っている高齢者たちの受給原資は、
現役世代が支払う年金保険料により賄われているのです。
とても分かりやすい、『自転車操業』という状態ですね。
*もちろん、余力ゼロの自転車操業では即破綻するので、
内部留保にあたる部分は、GPIF等で運用されています。
昭和の時代、
高齢者に対して現役世代が大幅超過する時は良いですが、
2050年時点の日本では、高齢者一人を支えるために、
労働生産性を発揮できる現役世代は1.2人という試算が。
一つの目安として、
受給サイドの高齢者が『10万円』の年金を受け取る時、
現役世代の直接負担は『4万円』にのぼると言われます。
果たして、
この状況(真実)を理解した上で、どのように考えれば、
年金システムが持続可能だと楽観視できるのでしょうか。
間違いなく、そう遠くない将来、年金制度は破綻します。
仮に、
制度として存続させたとしてそれはゾンビ企業に等しく、
機能不全に陥っているのであれば、破綻と変わりません。
どれだけオンチであっても、投資からは逃れられません。
覚悟を決めて克服にチャレンジすることをお勧めします。
——————————————————————–
2023年1月よりセミリタイア生活に入っているため、
今後の主催セミナー(オープン形式)の開催は未定です。
*ビジネスに関するお問い合せは、直接ご連絡ください。
*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
——————————————————————–
井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太