今日のテーマは、『OECD(経済協力開発機構)平均以下は教員給与に限った現象か??』です。
昨日9月12日、
OECD(経済協力開発機構)により日本人の平均給与は、
対象36カ国の平均を下回るという報告書が発表された。
報告書は、
15年間勤務のある公立教員(高校段階)の法定給与を、
税引き前、手当て等を除いた金額をモデルケースに比較。
その結果、
日本のそれは『4万7349米ドル:約690万円』で、
平均『5万3456米ドル:約780万円』を下回った。
この数字は、
対象となる36カ国中、順位は上から数えて全体23位、
上位グループ陥落どころか、中位にギリギリ留まる水準。
上を見ると、
首位に輝くルクセンブルク(11万2008米ドル)は、
国際的な金融センターを誇る、お金持ち国家なので別格。
しかし、
ドイツ(約9.7万ドル)やオランダ(約8.5万ドル)等、
上位集団とは軒並みダブルスコアを付けられるのが現実。
欧州先進諸国からも、完全に取り残されてしまっており、
大きく水を開けられている状況が浮彫りとなっています。
予め断ると、
この報道を以って、『日本人の教員給与は低い』などと、
ありきたりな主張をする気は私自身さらさらありません。
実際に、
日本国内で比較検討した時、競合優位性は薄まるものの、
未だ教員は安定した一定水準の給与と見做されています。
それでは、『真実』としては何が起こっているのか??
現在の日本は、
決して『教員給与』に限定して報酬が低いわけではなく、
全業界共通して、海外諸国比較で収入が低い状態にある。
シンプルに、それだけです。
ご存知の通り、平成からの『失われた30年』を通して、
日本人の平均年収は『400万円台』で不変のままです。
直近、
円安が進展する状況まで考慮すると、基軸通貨ベースで、
辛うじて『3万米ドル』をキープするか否かの水準です。
2009年、
今から14年前には、『1人あたりGDP』という指標で、
シンガポールに抜き去られる歴史的出来事が起こります。
日本以上に、
人口、国土、資源、産業等の乏しい国に抜かれることは、
国民一人一人が生み出す価値として『完敗』を意味する。
更には、
2015年には、平均給与でお隣・韓国にも抜き去られ、
今の日本は完全に引導を渡されてしまっている状況です。
もちろん、教員給与も1万米ドル以上の差で負けてます。
この事実を突きつけられて、日本人は何を考えるべきか。
日本は先進国である、という幻想から早く目を覚まして、
曇りなき眼で『現実』を直視するときが来たと感じます。
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