今日のテーマは、『社会保障に関する思考回路を、アップデート出来ていますか??』です。
以前からお伝えする通り、
従来型の日本版:社会保障システムは崩壊しています。
『雇用』の観点でも、
昨年、お亡くなりになった中西宏明・前経団連会長は、
オフィシャルの場で『終身雇用終焉』を明言しました。
更に、
トヨタ自動車・豊田章男社長も、独特な言いまわしで、
『企業サイドにインセンティブがない』と同調します。
ご存知の通り、
トヨタ自動車と言えば、株式時価総額はもちろんの事、
年間純利益1兆円超を誇る、日本のナンバーワン企業。
言い換えれば、
国内企業で、最も潤沢にキャッシュを保有する会社が、
『終身雇用終焉』に賛同したことが驚愕だと感じます。
ここまで、
お伝えしてきて、一般水準の思考回路をお持ちの方は、
現代に『一生安泰』は存在ないと理解されるでしょう。
あなたが感じられる『健全な危機感』は、正しいです。
何故なら、
もしも、あなたが巨大企業に所属できていたとしても、
国内で、トヨタ自動車を超えることは有り得ないから。
企業の経済体力として、それ以上は存在しないのです。
もしかすると、
『公務員だから安泰だ』と考える人もいるでしょうが、
赤字体質の国家運営が続く日本では、それも疑わしい。
私見では『安泰』と考える事が『最大のリスク』です。
確かに、
日本国が(健全に?)存続する限りは成り立ちますが、
反対に、デフォルトすれば、その限りでは有りません。
いや、
完全なデフォルト(国家破綻)に追い込まれなくとも、
債務が肥大化する現状で、既に公務員も瀕死状態です。
兎に角、『一生安泰』が存在しないとご理解ください。
そして、
もし仮に、あなたが定年退職まで生き延びれたとして、
残念ながら、それはそのまま『安心』を意味しません。
何故なら、
現時点、既に形骸化してしまっている『年金制度』は、
今後、ますます『綻び』を見せることになるからです。
先日、
国内最大手となる日本生命は、企業年金の予定利率を、
現行から『0.75%』引き下げることを公表しました。
これにより、
日本生命に運用を任せる企業5200社の年金運用は、
『年1.25%』から『年0.50%』へと急落します。
因みに、
『企業年金』は公的年金制度『3階』に相当する部分、
その中でも『確定給付型』が、今回の話題の対象です。
前述、
該当企業は『約5200社』あるとご紹介しましたが、
約300万人の運用資産『5.6兆円』が影響受けます。
もしかすると、
運用利率として減少する『年0.75%』という数字を、
『微々たるもの』と考える方々もいるかも知れません。
しかし、
短期視点(単年)で見ると、大したことない数字でも、
長期視点(10年以上)で考えた時、影響は絶大です。
例えば、
原資『1000万円』を、現行利率(年1.25%)で、
30年間運用した時、着地点は『1452万円』です。
これが、
原資は同じ(1000万円)で年0.50%運用すると、
30年後の着地点は『1161万円』まで減少します。
ざっくり見積もって『300万円』の差がありますね。
もしも、
この差(約300万円)を埋めようと思うのであれば、
1つの方法は単純に拠出金額(運用原資)を上げる事。
若しくは、
ボラティリティ(変動幅)が上がることは覚悟の上で、
『リスク』を取る運用スタイルに方針転換する事です。
『同じ行動』により、『異なる結果』は生まれません。
それでも、
新発日本国債の運用利率が『0.200%』前後の現状、
日本生命が公表したことは、致し方なしと言えますが。
既に、
第一生命は企業年金運用を『年0.25%』としており、
最大手の方針転換に、生保各社も追随が予想されます。
つまり、
20世紀後半までは通用していた『他力本願』による、
リタイアメント・インカム構築が叶わないということ。
現代は、
国民一人一人が、経済的・精神的にも自立・自律して、
ファイナンシャル・インテリジェンスが求められます。
『必須科目』ですので、真正面から取り組みましょう。
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現時点、2022年以降の開催スケジュールが未定です。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太