今日のテーマは、『世界市場に逆行する日銀方針に、10年前の悪夢が蘇る』です。
『日本銀行』の政策方針が、世界市場と逆行します。
現時点、
未だ『日本円』の大幅な値崩れは起きていませんが、
直近半年から1年間、急速に円安が進む懸念が浮上。
理由は、
海外先進諸国が『緩和縮小』へと歩を進めていく中、
未だ、『緩和継続』の姿勢しか示せていない事です。
実際、
オーストラリア準備銀行は、本日開催された理事会で、
『週40億豪ドル』へと国債購入の減額を正式に決定。
直近、
デルタ、ラムダ、ミュー等変異株の感染拡大が続く中、
先送りするとの見方が強まっていた状況での決断です。
ロウ・中央銀行総裁は、
変異株拡大は『経済回復』を減速させると認めつつも、
それは、経済回復を脱線させるものではないと、一蹴。
この発表により、
BIS(国際決済銀行)算出の『名目実効為替レート』は、
対豪ドルとして、3年ぶりの円安となる数字をつけます。
また、
豪州に限らず、海外先進諸国間で足並みは揃いつつあり、
その事が、日本の置いてけぼり感を、より一層強めます。
この潮流変化に、
真っ先に方向性を示したのは、世界の覇権国『米国』で、
FRB(連邦準備銀行)は、年内にも緩和縮小開始を示唆。
しかし、
ここに来て、ECB(欧州中央銀行)も検討速度を速めて、
最近では、FRBより先に動く可能性すら出て来ています。
更に、
英イングランド銀行も『緩和縮小』の意見が優勢となり、
カナダに至っては、量的緩和縮小がスタートしています。
この中で、
依然、『日本銀行』は緩和継続の方針を打ち出しており、
今回も、海外先進諸国の足並みとは『逆行』することに。
もしも、
上記計画がそのまま進行すれば、需給バランス観点から、
緩和縮小を実行しない『日本円』が相対的に弱まります。
この状況(世界の潮流と逆行)は、10年前と同じです。
2010年前後、
世界市場は『サブプライム危機』からの経済回復を急ぎ、
各国協力のもと、協力に『金融緩和』を押し進めました。
しかし、
当時の白川方明・日銀総裁は、この流れを追随する事なく、
日本国だけが、強烈な『金融引き締め』を続けていました。
その結果、
ご存知の通り、1米ドル=80円台の強力な円高が進行し、
国内経済循環は回復どころか鈍化して、ガラパゴス状態に。
その後、
総裁交代と共に、歩調を合わせて『金融緩和』しますが、
明らかに出遅れしまった損失を、取り返せませんでした。
この時、
後追いで、強力金融緩和を進めた黒田東彦・総裁ですが、
現時点は、『バズーカ』の停止時期を見失っていますね。
何故か、
辛うじてアジア圏の先進国と称される(?)日本ですが、
この辺り手綱の切り方は、世界の潮流と常に逆行します。
予め断っておくと、
『円高』若しくは『円安』が進行すること自体としては、
長期的な視点で見れば、一概に『善・悪』は言えません。
何れにせよ、
現代版:資本主義経済が支配する社会は、既存の通貨は、
絶対値として『緩やかなインフレーション』が基本です。
しかし、
今回のように、海外先進諸国との足並みが逆行する形で、
急速進行するであろう『為替』の変化は注意が必要です。
何故なら、
私たちの生活は、海外諸国との取引の上に成立しており、
急激な相対的価値変化に対して、大きく影響を受けます。
実際、
年内残り4ヶ月間、対米ドル『5円』の円安進行すれば、
燃料等を筆頭に、生活コスト増大は免れ得ないでしょう。
奇しくも、当時とは『正反対』と言えるロジックですが、
10年前の『悪夢』が、眼前ににチラつき始めています。
気候的には、最も過ごしやすい季節に入って来ましたが、
経済観点では、注意が必要な時期に突入しつつあります。
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