今日のテーマは、『年金生活者:一律5000円支給に見る、この国(日本)の末路』です。
コロナ禍、
政府・与党が、高齢者向け支援策として打ち出した、
『年金生活者臨時特別給付金』に批判が相次ぎます。
対象者は、
年齢要件を満たし、年金受給している高齢者のほか、
障害年金・遺族年金を受給しながら生活を送る方々。
このうち、
先行して、住民税非課税世帯向けに支給されていた、
臨時特別給付金(10万円)受給者は除外されます。
ただし、
上記の方々は何れも少数派の為、シンプルに言えば、
年金受給者(高齢者)に対する一律5000円支給。
該当者は、
日本全体として『約2600万人』が存在するので、
総額『1300億円』のバラ撒きをすることになる。
個人資産として、異次元レベルの金額になりますが、
金銭感覚の麻痺した先生方からすれば微々たるもの。
実際、
『年間100兆円超』が常態化の一般会計と比して、
前述の金額は『0.1%』程にしか相当していません。
それでは、批判が集中する理由は何でしょうか??
それは、
前述した『高齢者:一律5000円支給』の戦略が、
7月開催の衆院選で票を買う行為に他ならないから。
わずか、
『単発5000円支給』で買われると思われるとは、
対象となる高齢者サイドも、舐められたものですね。
確かに、
年金受給者の生活が、年々厳しさ増すのは事実です。
実際、
来年度(4月から)の年金支給額は減額されており、
国民共通の老齢基礎年金は、満額で6万4816円。
遂に、満額で『6万5000円』を割り込みました。
しかし、
そもそも減額の理由は、現役世代の賃金低下に由来し、
その状況で、高齢者のみの給付は整合性がとれません。
2022年現在、
日本国の選挙権は『国民一律』に付与されていますが、
残念ながら、投票率は『高齢者』に高い傾向がつづく。
その為、
『最低限のコスト』により『最大効力』を得る目的で、
今回『高齢者:一律5000円給付』が決定しました。
これが、『ビジネス』であれば、何も問題ありません。
むしろ、
『上顧客』には相応しい対応をすることが健全であり、
私自身、常々、それは心掛けながら活動をしています。
しかし、
国家の将来を見据えて、繁栄するための『政治』には、
それを、そのまま当て嵌めて良いのか疑問を感じます。
確かに、
『高齢者中心』に展開する政治は、一旦、脇に置いて、
現時点、選挙に参加しない人を擁護する気は更々ない。
ただ、
より、長期的な視点で、国家繁栄の戦略を考えるとき、
『票集め』ばかり奔走する、現代政治は愚の骨頂です。
海外諸国では、
長期的視点で、国家の利益・繁栄を最大化するために、
現役世代の投票効力を、高齢者の2倍とする国もある。
それと比較して、
毎度毎度、『眼前のニンジン戦略』を続ける日本国が、
長期的に繁栄していくとは、間違っても考えられない。
私たちが生活する国の未来は、明るいものなのか??
定期的に時間を取って、冷静に考えることが必要です。
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現時点、2022年以降の開催スケジュールが未定です。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太