今日のテーマは、『デフォルト(国家破綻)後の世界を、多くの人が知らない』です。
ある偉人は、次のように述べています。
人間が持つ能力の中で、最も優れているのは『忘却能力』。
確かに、
私たちは、この能力(忘却能力)を持っているお陰で、
日々、くよくよと悩むことなく、生きていけますよね。
例に漏れず、
私自身、客観評価でこの能力には長けていると感じており、
『嫌なこと』も、一晩眠れば、ほとんど忘れてしまいます。
例えば、
生きていれば、『生命危機』に関わる体験もあるでしょうが、
それを記憶し過ぎていては、『トラウマ』になり苦しみます。
そこで、
ある程度、『幸福感』を持って生きていくことが出来るよう、
神様(*)から与えられた能力が、『忘却力』なのでしょう。
*『神様』という言葉を使いましたが、私自身、無宗教です。
本当に、『偉大な能力』だと感謝しています。
しかし、
凡ゆる物事で『メリット・デメリット』が表裏一体であるように、
この能力の『有能さ』も、見方を変えれば『弱点』になり得ます。
少し考えれば分かりますが、
『忘却能力』が、あまりにも長け過ぎていると、
本人は、『幸福感』を感じる人生を送りますが、
社会生活や人間関係は、支障を来たすでしょう。
また、
もう1つの有効な能力である『学習能力』は欠如しますから、
忘却能力の優れた人物は、延々『同じ失敗』を繰り返します。
これが、
お笑い芸人でれば、『天丼』のやり取りとして楽しまれたり、
3歳程度の子供であれば、周囲から『可愛い』と言われます。
しかし、
20歳を超えた社会人に、連発されたら困ったもので、
その人物は、悪気なく『信用力』を失ってしまいます。
この辺り、『諸刃の剣』のような関係性ですね。
ただ、
『忘却能力』が、そこまで極端に優れていない場合でも、
私たちは、意識的にその存在を認識する必要があります。
何故なら、
私たちは、自らが想像する以上に『忘却能力』に長けており、
その結果、『学習能力』に欠如してしまう事が多いからです。
例えば、今回の『コロナ危機』。
これまで、
公式ブログでも、情報発信させていただいた通り、
この期間、多くの方々が減収・失職を経験されて、
そのリスクを『体験』として経験されました。
しかし、
少なくとも、12年前の『2008年』には、
米国不動産市場に起因する金融危機が起こり、
同レベルの『経済的落込み』を経験しているはずです。
今回同様、
2008年も減収・失職を経験された方々は大量発生しましたが、
果たして、その経験を有効活用して『学習』されたかは疑問です。
現時点、
『新型コロナ・ウイルス』を巡る騒動の結末は、
誰にも、イメージが出来ていないのが本音です。
ただ、
『第一波』が訪れた当初からは、緊張感は薄れつつあり、
どこかに、『過去の出来事』のような空気感があります。
恐らく、
今後、感染拡大の『第二波』が訪れた場合も『経済活動』は止めず、
ある程度、新規感染者・死者を抱えながら、社会は進むことになる。
そうなると、
『経済的ダメージ』は必要最低限に抑えられますが、
『忘却能力』も、順次、発動していく事になります。
そうなれば、『未来の危機』についても、
多くの人は『同じ失敗』を繰り返します。
私たちは、驚くほど『学習能力』を発揮できません。
先日もご紹介した通り、
今回の危機に対する『経済支援策』を積極展開した為に、
全国の自治体は『財政調整基金』を目減りさせています。
また、
『日本国』という母体自身も、今回の危機で債務を積み上げ、
今年度、来年度は、壊滅的な財政状況に陥ると予想されます。
元々、
日本は『対GDP比200%超』の借金を抱える債務大国ですから、
直近の流れを受けて『デフォルトリスク』はさらに高まりました。
しかし、
この状況にも関わらず、大半の日本国民は『準備』をしておらず、
『デフォルト(国家破綻)』後、どのようになるか理解していません。
繰り返しますが、完全に『学習能力』の欠如です。
確かに、私たちが生まれてから今まで、『日本国』は、
『デフォルト』を経験していないというのは事実です。
しかし、
同様の『危機』は何度か経験しており、
また、歴史を紐解けば、何が起こっていたかは分かります。
更に、
リアルタイムであっても、海外諸国に目を向ければ、
『デフォルト(国家破綻)』の惨状は、普通に理解できると考えます。
先日は、
南米・アルゼンチンが『テクニカル・デフォルト』に陥りました。
2010年代以降では、
『ジンバブエ』という国家のそれがインパクト最強ですが、
『ベネズエラ』『プエルトリコ(米国自治州)』も同様です。
1990年代には、
『アジア通貨危機』に端を発して、OECD加盟国入りし、
過去最高の経済成長を遂げていると思われていた韓国が、
外貨準備高不足により『デフォルト』しました。
その内情は、
昨年(2019年)末、細々と全国で上映展開されていた、
『国家が破綻する日』という映画で克明に描かれています。
金融・経済マニアの方々には、『垂涎もの』の作品です。
『デフォルト(国家破綻)』が起こった際、
その後の世界(該当国)は、どのような状況に陥るのか??
敢えて、この本文では書かないでおこうと思います。
ご自身の『学習能力』を発揮する為にも、
興味のある方は、是非、ご自身で調べてみてください。
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