今日のテーマは、『世界中で巻き起こる債券市場バブルに感じる不気味さ』です。
昨日の公式ブログでも書かせて頂きましたが、
約2週間ほどの時を経て、ようやく、全国高校野球選手権が終了しました。
正直、
地方大会が佳境に入る7月中旬以降から、
8月の選手権決勝戦が終了するまで、1ヶ月ほど、心ここに在らずですね。
やっと、私も『仕事』に集中出来ます(笑)
少しの『リハビリ期間』を過ごしながら、
公式ブログでも、少しずつ『お金』『投資』の話をするようにしていきます。
私が夢遊病者のようになっていた間(笑)、
8月に入って、一進一退しながらも、比較的落ち着いていた『株式市場』を余所に、
大きな警報音は鳴らないながらも、『債券市場』に不穏な空気が立ち込めています。
ここ数ヶ月ずっと市場を賑わしている、
『米中対立』や『世界的景気減速懸念』が嫌気され、『リスク資産』から資産流出し、
信用格付けの高い『債券』を中心に、『無リスク資産』への流入が加速しています。
最も象徴的なのは、
償還までの期限が『100年』と超長期に及ぶ『100年債』の価格上昇で、
『AA+』の高格付けを誇る『ユーロ建・豪州債』は、年初来8割上昇しました。
これを受けて、
2017年『年率2.1%』あった利回りは、今年(2019年)6月には『1.2%台』まで低下し、
既発債市場においては、今月(8月)中盤時点で『0.6%台』と、異次元領域に突入しています。
また、
『BB+』と投資適格級スレスレの『メキシコ:100年債』に加えて、
『BB−』と投資適格級未満の『ブラジル:40年債』まで年初来3割価格上昇し、
昨年(2018年)『5~6%台』を付けた利回りも『3%台』に低下しました。
流石に、
現時点で、『B(シングルB)格』の超長期債(ガーナ、ケニア)は上昇していませんが、
『高格付け債』が取り尽くされた後には、『超ジャンク債』への流入も否定し切れません。
直近では、
『アルゼンチン:100年債』が、額面に対して半値以下に急落しましたが、
市場参加者の『記憶』からは、早くも、その『記録』は消し去られています。
少し掘り下げると、
前述『アルゼンチン債券』のリスクが、どの程度のものかと言うと、
『5年物:CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)』が織込む、
債務不履行率は『8割』を超えるという代物です。
『個人投資家』レベルは、絶対、『ポートフォリオ』に加えられないですね(笑)
これまで、10回以上『デフォルト(債務不履行)』を繰り返し、
もはや、それが『季節行事』のようになっている同国に対しては、
国内外の投資家とも、『信用』している者はほぼ居ません。
しかし、
そこまで酷く無いながら、ある程度『リスク』のに通った南欧諸国の債券についても、
歴史的に見て、『記録的超低金利』をつける局面へと突入しているから『異常』です。
例えば、
政治的混乱の渦中にある『イタリア』においても、『10年債』の利回りは、
今月(8月)21日には、『1.37%』から『1.33%』まで低下しました。
日本ではあまり知られていないと思いますが、
『イタリア国債』については、その債券自体の『債務不履行リスク』に加えて
『ECB(欧州中央銀行)』も、救済非難を受け兼ねず、安易に購入出来ない案件です。
更に言えば、
『イタリア債:年率1.33%』の利回りが、現時点で、
『米国債10年もの(年率)1.59%』を超えているという現実も『不可解』です。
勿論、
世界の覇権国『米国』について、国家的経済情勢が良く無いのは明らかですが、
それでも、南欧の『経済劣等国』に対して、その信用格付けが劣るとは考えにくい。
更に、更に、
数年前、『欧州発・世界的金融危機』を引き起こしかけた際の主因『ギリシャ国債』も、
当時『危機ライン』とされた『利回り7%』から大きく下げ、『2%』を割り込むまでになりました。
もう、こうなると『警報装置』の作動不能状態を意味します。
無論、
その状況において、欧州の『経済優等生国』でも、既に『異常』は起きており、
『ドイツ』では、発行する長短全ての限月の債券利回りが『マイナス』に突入しました。
私自身、この記事を書いていても、意味がわからないです(笑)
もはや、
米国債券市場の『逆イールド』も市場から『無視』される状況にあり、
世界は、リスク回避的に『債券市場』に資金流入する『異常事態』が継続しているのです。
一時、
『プラス領域』の利回りを取り戻していた、我らが『日本国債』も、
『長期債』の基準値なる『新発10年もの』の利回りは、
いつの間にか『▲0.240%』と正常状態から逆走し続けています。
少し『マニアック』な話になりますが、
『主要外貨』を保有する投資家は、通貨スワップ市場で円転換することで、
両通貨の需給差などを反映して、更に一定の『上乗せ金利』が得られます。
仮に、
『米ドル』を元手に『日本国債:20年物』に投資した場合、その『利回り』は、
残存期間の同じ『米国債』と比較して約60bp高い『年率2.4%超』まで増大します。
更に、
『ユーロ』が元手の場合は、利回りは『0.51%』程度も高くなり、
これは『ドイツ国債』のそれを、約90bpも上回る計算になります。
この状況が続く限り、
『日本国債』も、国内・国外市場とも、今後も(短期的)に買われ続け、
世界を駆け巡る『債券市場バブル』は、より一層、拍車が掛かっていきます。
果たして、この『異次元状態』の結末は、如何に??
『ベアは窓から飛び出して行く』の言葉が示している通り、
いつの時代も、『リセッション(景気後退)』は、突如として訪れます。
その事をしっかりと頭に入れつつ、
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井上耕太事務所
代表 井上耕太