今日のテーマは、『80代・アルバイトとして働く高齢者は、果たして希少な存在なのか』です。
先日、痛ましい事故を報道するニュースを目にしました。
何でも、
現場仕事をしていた、80代・アルバイトの高齢女性が、
業務中の不慮の事故により、殉職されたというものです。
もしかすると、
80代の高齢では判断力・精神力も衰えるでしょうから、
一時的な朦朧状態に陥り、事故に遭われたかも知れない。
もちろん、
真実はご本人しか分かりませんが、人生の先輩に対して、
大きな敬意を表すると共に心よりご冥福をお祈りします。
この時、
報道を一緒に見た人たちから驚きの声が上がりましたが、
80代アルバイトの高齢者は希少な存在なのでしょうか。
賢明な皆さんの察しの通り、それほど珍しくありません。
実際、
10年前のデータで恐縮ですが、75歳を迎えた時点で、
経済的理由で働くことをやめられない人は全体の25%。
つまり4人に1人の割合で働き続けなければなりません。
恐らく、
この方々が後の人生で経済状況を挽回することは難しく、
75歳でリタイアが出来なければ、一生働くことになる。
それから、
10年が経過した現在、社会全体で状況は悪化しており、
リタイア出来ない高齢者は3割超に達すると推測します。
また、
コロナ禍が加速させましたが、人間関係の希薄化により、
家族・親族であっても個の分断が進んだことも一因です。
仮に、
昭和の時代であれば、周囲に支えてくれる人がいたため、
経済的に困窮しても、生活が出来る可能性はありました。
ただ、
2024年、令和の時代の真っ只中においてその概念が、
全く通用しないことを、私たちは経験則で知っています。
奇しくも、
日曜の夕方は数十年に渡りサザエさんが放映されますが、
二世帯・7人家族の生活スタイルのほうが極希少な存在。
年齢を問わず、
『個』に分断された現代社会は、人生の半ばでなくとも、
相当な経済的余裕がないとリタイアする事は出来ません。
恐らく、
20代、30代の世代はもちろん50代以降の世代でも、
公的年金だけで老後生活が成り立つと考える人はいない。
つまり、
決して『他人事』などではなく、現代に生きる私たちは、
高齢者でもリタイア出来ない時代に生きているという事。
その事実に、50代以降で気付いても解決は出来ません。
精神的・時間的余裕がある今、行動するしかないのです。
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昨年(2023年)よりセミリタイア生活に入っており、
今後の主催セミナー(オープン形式)の開催は未定です。
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太