今日のテーマは、『迷走し始めた岸田政権が仕掛ける、税収増の還元という奇策』です。
今週一週間、メディアを賑わせたテーマを取り上げます。
恐らく、ニュース等で興味を持たれた方も多いですよね。
10月24日、
岸田政権は、直近2年間の税収の増分を還元するとして、
具体策について検討に入っていることが報道されました。
少しだけ整理すると、
原則、納税額に関わらず一定額を差引く定額減税により、
国民一人あたり総額4万円(*)の減税を実行する、と。
*所得税3万円プラス住民税1万円の合計4万円で調整。
これには、
納税者本人に加えて、扶養家族も含まれるとされており、
該当者が4人の場合、世帯全体で16万円が減税される。
また、
住民税非課税世帯に対しては、今春の3万円支給に続き、
来夏を目処として、新たに7万円が支給されるのだとか。
更に、
『定額減税』を満額(4万円)受け切ることが出来ずに、
非課税給付の対象外となる『隙間の所得層』に対しては、
世帯ごとに10万円を支給するという大盤振る舞いです。
総合すると、
所得税・住民税の減税(還元)は3.5兆円規模で行われ、
給付(約1.5兆円)と合わせて総額5兆円が投入される。
岸田政権は、
来月(11月)上旬の審議を経て、年度末までに決定し、
来年6月をリミットして具体的に実行するとしています。
ここまで説明してきて、
私自身、最初に聞いた時、何をしているのか理解できず、
正直にお伝えすると今も意味を完全に分かっていません。
一体全体、
どこからこんな(馬鹿げた)議論が出て来たかに加えて、
実行することで、どんな本質的課題が解決するのか??
岸田政権は、
『持続的賃金上昇があるまでの家計支援』と言いますが、
支持率回復の為の、ご機嫌取り以外の真意はあるか??
百歩譲って、
財政が健全な国家が還元策を実行するなら良いのですが、
国民誰もが知る通り、現在の日本はその『真逆』の立場。
反対に、
慢性的な借金体質にも関わらず、還元策を実行するなら、
これまで以上に本質的課題が深刻化すると予想されます。
もし仮に、
これで政府の読み通り、岸田政権の支持率が急回復して、
評価が上がるようなら、国民は完全に馬鹿にされている。
少しの先も見えない日本の『迷走』がスタートしました。
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今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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