今日のテーマは、『日銀の制空権を超えて、市場は調整機能を取り戻すのか??』です。
2023年始動早々、債券市場が慌ただしく動いています。
来週(17−18日)には、
2023年初となる金融政策決定会合が開催されますが、
そこでの決定を見据えて、様々な思惑が交錯しています。
昨年末、
繰り返しお伝えしましたが、現在、日本国の長期金利は、
中央銀行である、日本銀行のコントロール下にあります。
本来であれば、
債券の価格と金利の関係は、市場機能で調整されますが、
日本は、様々な理由で金利が高騰することを望みません。
その為、
国債金利が、予め定められた基準値を超えそうになると、
日銀が無制限に買い入れる『指し値オペ』を実行中です。
昨年末には、
任期中、最後の『黒田(日銀総裁)サプライズ』として、
突如、指し値の基準値が『0.50%』に変更されました。
本当は、
『プラスマイナス0.50%』という許容幅が正確ですが、
世界的な金利上昇局面で、マイナス領域は有り得ません。
むしろ、
これまで、金利が恣意的に抑えられたことを考慮すれば、
変更後、即座に上限値にへばり付くことは見えています。
これが、利上げの『妙手』であることは既に述べました。
何故なら、
欧米諸国が進める『政策金利』の利上げとは一線を画し、
緩和維持のまま、市場金利をあげる事が出来るからです。
斯くして、
この動きにより日米金利差も結果的に解消方向に向かい、
その分だけ、対ドルの為替も円高方向へ回帰しています。
しかし、
この程度の変更では、決して『正常化』には至りません。
事実、
昨日(1月12日)には、日銀による国債買い入れ額は、
『4.6兆円超』と1日として過去最大を記録しています。
にも関わらず、
長期金利は『0.50%』の基準値を超えて推移しており、
市場からの強烈な売りを浴びて、制空権を突破しました。
恐らく、
来週開催の金融政策決定会合の場、黒田・日銀総裁から、
『金利』の基準変更のアナウンスがある予測を含みます。
当然ながら、
現状、『日本』という国家の財政を客観的に評価すれば、
長期金利は、更に高水準であることは間違いありません。
事実、
米国債(10年もの)の金利は3%超えで推移しており、
信用格付けの低い日本国債は、その数字は確実に超える。
ただし、
『適切な水準は、どの辺りにあるのか??』については、
長年のマスキングの副作用から、事前に窺い知れません。
日銀の『ストッパー』が外れた後の世界は、どうなるか。
これからは、誰一人、知らない領域に足を踏み入れます。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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