今日のテーマは、『物ごとを冷静に見極めるには、過度な信仰心を捨てること』です。
一般に、日本人は『信仰心』の厚い国民性と言われます。
この辺り、
特定の信仰対象に、強く傾倒している訳ではないですが、
『万物に神が宿る』との考え方が根底に存在しています。
そのこと自体を、否定するつもりはさらさらありません。
むしろ、
そういった概念が、思考の根底に存在していることこそ、
海外諸国から称賛される『おもてなし精神』にも繋がる。
しかし、
特定の対象に対して、過度に『信仰心』を抱き過ぎると、
世界(物ごと)をフラットな視点で見られなくなります。
凡ゆる分野に共通して、それは避けなければなりません。
もちろん、ここで議論する『金融』に関しても然りです。
日本において、
古くから信仰された対象に『ゆうちょブランド』があり、
郵便事業だけでなく、金融・保険業も幅広く展開します。
恐らく、
主に、高齢者層を中心に『ゆうちょ信仰』が厚い理由は、
過去の『高利回り定期貯金』の存在だけではありません。
それは、
全国津々浦々、どんな僻地も『郵便局』が存在しており、
彼ら・彼女らの生活に根差していたことが挙げられます。
その日本郵政が、
組織ぐるみで、保険の『違法契約』に走っていることが、
メディアでクローズアップされたのが、2019年です。
この時、
顧客の了承を得ない、契約締結・転換・解約が横行して、
果てには、行員の横領行為も複数件が明るみに出ました。
当然、
それらの行為は、組織的にも個人的にも『犯罪』ですが、
一連の騒動を通して逮捕者は殆どなかったと記憶します。
『悪』は閾値を超えて肥大化すると、『善』へ転換する。
世の中はそのように理解しますが、納得はしていません。
そして、
それから『4年』近くの時を経て、もう1つの信仰対象、
JA(農協)が手掛ける悪事も、世間にバレつつあります。
先日、
ご覧になった方も多いかも知れませんが、某メディアで、
収益源・共済事業の内情が赤裸々に報道されていました。
何でも、
職員ごとに割り振られた『ノルマ』は必達が社内常識で、
目標達成の為の『自爆契約』も、日常化しているとの事。
*自爆契約:自らが契約者となる保険・共済契約のこと。
保険料・共済掛け金負担者が自らの為、そう呼ばれる。
*自爆契約を繰り返す事で、年収300万円台に対して、
保険料負担が年間100万円を超える人間もいるとか。
しかし、
当然、『自爆契約』だけでノルマが達成できる訳もなく、
前述の日本郵政同様、虚偽契約も横行しすると言います。
番組では、了承を得ない代筆契約も紹介されていました。
如何なる正当な(?)理由があろうとも、犯罪行為です。
なぜ、組織ぐるみでそのような行為に走るのでしょうか。
その理由は、
近年、本業の『農業関連収益』が赤字に落ち込んでおり、
それを黒字の『共済事業』で補填しようとするからです。
この状況を受けて、
JA出身・野村哲郎農林水産大臣は、昨年12月の会見で、
『自爆契約の原因は、職員にある』旨の発言をしました。
この言葉からも、組織全体の『腐敗体質』が窺えますね。
2023年、それは一朝一夕に解決しそうにありません。
昨年から、世間的に『宗教』が大きな注目を集めますが、
それだけに限らず、過度な『信仰』は恐ろしく高くつく。
自らの『信仰心』に対して、定期的チェックが必要です。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太