今日のテーマは、『歳出の肥大化が止まらない危機感を、どれだけの日本国民が持っているか』です。
昨日の公式ブログでは、
『日本が衰退する時代、私達は生き残れるか』と題して、
認識をアップデートする必要性があることに触れました。
夕方、内閣府からもタイムリーに速報が出ていましたね。
2022年の数値として日本人の一人あたり名目GDPが、
OECD加盟国中21位、G7で最下位が確定したとのこと。
先進諸国の中でも、
断トツのトップ水準で少子高齢化が進展する国において、
この傾向は今後も数十年単位で継続すると予想されます。
さらに、
私たちが居住している日本国は、経済的な観点において、
一筋縄では解決しないであろう、根本的な問題を抱える。
それが、
先週末、12月22日に閣議決定された一般会計予算で、
2024年度の歳出総額が約112兆円と判明しました。
ちなみに、
当初予算案が初めて『100兆円』の大台突破したのは、
それほど昔ではない平成最後の年(2019年)のこと。
それから、
わずか5年足らずの期間で、歳出は順調に肥大化し続け、
既に『110兆円』を超える事が常態化し始めています。
恐らく、
ご存知のことと思いますが、この予算案は上限ではなく、
年度を運営しながら、補正予算も順次組み込まれていく。
そのため、
実際の国家運営コスト(歳出総額)はさらに肥大化して、
来年度も『120兆円』の大台突破することは明白です。
もし、
補正予算が例年通りの規模になると仮定するのであれば、
未知の領域『130兆円』も十分射程圏に入って来ます。
そして、
天文学的な国家運営コスト(歳出額)もさることながら、
問題の本丸は、それが歳入を大幅に超過してしまうこと。
実際、
2024年度の税収は『約70兆円』と見込まれており、
現実的に『50兆円超』規模ものギャップが存在します。
今更ですが日本は慢性的な『債務超過』に陥っています。
それでは、日本が財政健全化することは可能でしょうか。
前述の一般会計で、
過去最大を更新した歳出項目は、主に2つ存在しており、
メディアが注目する防衛費と常態化した社会保障費です。
このうち、
年間予算『約8兆円』を計上している防衛費については、
米国との折衝次第では削減できる可能性も秘めています。
しかし、
歳出の大御所・社会保障費は37.7兆円計上されており、
毎年『1兆円』ずつのペースで増加し続けているのです。
つまり、こちら(社会保障費)は止まらないということ。
それもそのはず、
社会保障は年金、健康保険、福祉で構成されているので、
益々高齢化が進む中、増加はあっても減少は有り得ない。
勿論、
1つだけ社会保障費を削減する方法も存在していますが、
聖域にメスを入れると政治家は選挙戦で負けてしまう為、
それが実行されることは、可能性としてもほぼゼロです。
国家財政は健全化されることなく、悪化の一途をたどる。
私たち日本人は、正に『沈みゆく船』に乗船しています。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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代表 井上耕太