今日のテーマは、『33年ぶりの安値突破目前、世界市場で日本円の復権はあり得るか』です。
基軸通貨:米ドルに対して、円安の進展が止まりません。
直近数ヶ月、
節目となる『150円』直前で攻防が続いていましたが、
それを突破してからは、151年台後半水準まで急加速。
本日1日時点、
ボラティリティ(変動率)は若干落ち着いているものの、
それでも、151円台をキープしながら推移しています。
奇しくも、
先月末のブログで触れた通り、植田和男・日銀新政権が、
実質的な金融政策の転換をオフィシャルに宣言した直後。
具体的には、
長期金利が『1%超え』となることを容認して、実際に、
10年債の流通利回りは0.970%まで急伸しています。
それでも、
米国の政策金利が高止まりするとの悲観論の方が優勢で、
国際市場では『米ドル』を求める動きが強まっています。
これを受けて、
政府各所も、為替介入を継続的にチラつかせていますが、
以前も述べた通り実際の日本は弾切れ(財源不足)です。
もちろん、
そのことは、海外投資家勢も完全に見透かしているため、
実行されない口先介入は、誰にも相手にされていません。
これまで、
米国が『利下げ』に転じる等、そのほかの要因も含めて、
金利差縮小は円高回帰を意味すると信じられてきました。
しかし、
日本の実質的な『利上げ』でそれが起こるにも関わらず、
少なくとも現時点、物ごとが予想通りに進んでいません。
金利以外で、
『日本円』が売られる要因は、こちらも触れてきた通り、
日本(人)の生み出す付加価値が海外諸国に負けていて、
外貨の獲得能力が相対的に低下したと見られているから。
株式・債券と同様、
凡ゆる対象は、欲しがる人が多いほど取引価格は上昇し、
反対に、欲しがる人が少なければ、取引価格は下落する。
そして、
悲しき哉、現在の『日本円』は後者に該当しているため、
国際市場における取引で、劣勢を強いられているのです。
数年前、
対外純資産:世界ナンバーワンという点が神格化されて、
『有事の際の日本円』と呼ばれた時代も、完全に今は昔。
『日本円』の復権は、厳しい状況に追い込まれています。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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