今日のテーマは、『経済サイクルでは、谷が深いほど、次に訪れる山は高くなる』です。
7月26日、
定期開催のFOMCの場で『0.25%利上げ』が決定され、
米・政策金利は『5.25ー5.50%』に引き上げられた。
この数字は、
2007年、サブプライム・ショック前の水準を上回り、
2000年前後、ITバブル崩壊前の水準にも匹敵します。
今後も、
追加で『1回』の利上げ観測が市場に織り込まれており、
それが実現すれば、政策金利は6%に肉薄する事になる。
歴史的な観点で見ても、相当高い水準を維持しています。
更に、
同時期に開催されていた欧州中央銀行・理事会の場でも、
主要政策金利を『0.25%幅』で引き上げることが決定。
これにより、
欧州の金利は9会合連続して引き上げられたことになり、
主要政策金利は『4.25%』の最高水準に到達しました。
また、
民間銀行がECB(欧州中央銀行)に預入れる際の金利も、
『3.75%』となり単一通貨ユーロ導入以降で最高水準。
米国・欧州共通して、
目標値とする『2%』は、引き続き上回っているものの、
昨年、猛威を振るった物価上昇は確実に鈍化しています。
つまり、
『利上げ』の停止時期や、さらにその先まで見据えれば、
『利下げ』の転換時期も確実に迫りつつあるということ。
ここで、
基本事項の確認になりますが、金利と景気は強く相関し、
金利コントロールすることで経済サイクルが生まれます。
一般的に、
金利が高い状態は『金融の引き締め』と表現されますが、
これは、誰しも『高い金利』でお金を借りたくないから。
必然、
この状況下では、社会全体のお金の循環速度は低下して、
長引くほどに、人々が感じる『景気感』も冷え込みます。
そうすると、
次に、中央銀行は『利下げ』に転じて緩和方向へと動き、
お金の『循環速度』を回復させようと働きかけるのです。
原則として、
各国・中央銀行が存在する意義は、テーマとする金利と、
マネー・サプライを正しくコントロールしていくことで、
経済サイクルを適切な領域で推移するよう誘導すること。
残念ながら、万年緩和政策を継続する日本は例外ですが。
奇しくも、
株価がある程度の水準にあるため、実感を伴いませんが、
状況的に見て、今が底に近い場所にいることは確かです。
そして、
『谷』が深ければ深い程、次に訪れる『山』は高くなる。
2024年以降、本番を迎えるであろう上昇局面を前に、
その高さを想像すると、今から期待感が高まっています。
——————————————————————–
2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
*ビジネスに関するお問い合せは、直接ご連絡ください。
*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
——————————————————————–
井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太