今日のテーマは、『謙虚さを保ち続けられる人間こそが、資産形成に成功する』です。
突然ですが、冒頭1つの質問から入ろうと思います。
『吾唯足知』
あなたは、このフレーズを知っているでしょうか??
吾(我:われ)唯(ただ)足るを知る、と読みます。
『無限膨張』が前提とされる現代版:資本主義経済、
ともすれば、人間の欲望も無限増殖してしまいます。
その中で、
常に地に足を付けて、人間としての感覚を保ち続け、
『足るを知る』感覚こそが、重要であると感じます。
私自身、
自分の『立ち位置』を確認する目的で、京都は衣笠、
石庭でも有名な『龍安寺』を定期的に訪れています。
実は、
上記フレーズ(吾唯足知)は、龍安寺の裏庭にある、
石碑に刻まれている『真理』を表したフレーズです。
派手さを好まない私としては、ぴったりの言葉です。
投資の世界では、長きに渡り、論争がつづくものに、
『アクティブ・パッシブ論争』なるものが存在する。
その名の通り、
『アクティブ投資』『パッシブ投資』を比較した際、
結局、どちらが有利(正しい?)かという論争です。
実は、
これには、半世紀以上前に『結論』が示されており、
歴史的に、後者に軍配が上がる事が判明しています。
では、
それを以て、問題解決に至るかと言えばそうでなく、
『アクティブ投資家』は、未だに無数に存在します。
これについて、
理由は、意外なほどシンプルに結論付けられており、
次に示す、1つの言葉により全てが表されています。
『オーバーコンフィデンス・バイアス:自信過剰』
何でも、
米国人全体90%以上の人々が、自分自身のことを、
『平均値』よりも賢い人物だと考える傾向にあると。
当然ですが、
現実に90%以上の人間が平均より賢いはずもなく、
最低でも半数近くは、自らの能力を過信しています。
それは、
何も『投資』というだけに分野に限った話ではなく、
人生全体、凡ゆる物事に共通した課題と言えますね。
賢者・偉人ほど、
自らを『客観視:客観評価』する能力に長けますが、
凡人は、酔いしれる傾向にあるという所でしょうか。
自らに言い聞かせながら、記事を書き進めています。
近年では、
AI(人工知能)を用いた資産形成も台頭しはじめて、
市場の『歪』の生存時間は、より短くなりつつある。
私自身、
新たなテクノロジーの活用は肯定派ですが、某CMで、
次のようなフレーズが用いられることは疑問視します。
『〇〇〇〇は、世界経済を上回る成長を目指します』
何故、世界経済レベルの成長はダメなのでしょう??
実は、これにも、きちんとした『理由』が存在します。
前述、
長きに渡る『アクティブ・パッシブ戦略論争』の中で、
前者の敗北は、歴史が証明していることを述べました。
実は、
これも簡単に導くことが出来て、ゼロ・サム世界では、
『勝ち:利益』『負け:損失』の全体的な総量は同等。
そして、
前者(アクティブ投資)は『手数料コスト』の分だけ、
後者(パッシブ投資)と比べて、利益を損ねるのです。
つまり、
投資会社が『世界経済以上の成長』を目標にするのは、
彼ら自身、既に手数料分の『負け』を認めているから。
本音を言えば、
『手数料コスト分、世界経済成長に負けます』ですが、
『それ以上を目標にしている』としか言えないのです。
でも、そのフレーズに引っ掛かる人が居るんですよね。
しかも、メディアCMのコストを補うほど無数にです。
余談ですが、
『10年間』という、最低レベルの投資期間を超えて、
投資する場合、株式の平均利回りは『年率10%』程。
確かに、
この戦略は、単年で『原資10倍』にはなりませんが、
『再現性』は高く、個人的には十分だと考えています。
にも関わらず、
何故か、一般的な『ウケ』が、まったく良くないのは、
恐らく、『吾唯足知』の理念が忘れ去られているから。
それを示すように、
ギャンブル性を秘める暗号資産(仮想通貨)の世界に、
リスク性向の高まりから再び資金流入が始まりました。
ビットコインも『4万ドル』を突破して推移しますね。
ただ、
短期的に『泡銭』を獲得された方々もいるでしょうが、
やっている事は、博打を打ち続ける事に変わりません。
『吾唯足知』
個人的には、本当に、大切にしている言葉の1つです。
『謙虚さ』を保つ人間こそが『資産形成』に成功する。
『客観視する』とも、言い換えられるかも知れません。
本日書き進めた内容も、参考にして頂けたら幸いです。
オープン開催(どなたでも参加可)資産形成セミナーは、
現時点、2022年以降の開催スケジュールが未定です。
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