健康保険組合の【過半数赤字報道】から、私たちが読み取るべきこと。

今日のテーマは、『健康保険組合の過半数赤字報道から、私たちが読み取るべきこと』です。

 

 

社会保障制度崩壊のサインは、日々、溢れ返っています。

 

 

先日も、

 

 

全国に1400ほどある健康保険組合のうち、過半数が、

2021年度は、赤字決算を迎えたことが判明しました。

 

 

収支が『赤字』となる組合数は、2020年度と比べて、

33%から53%へと、わずか1年間で全体2割も急増。

 

 

もちろん、

 

 

昨年(2021年)度だけの『特別事由』など存在せず、

今後も、時間の経過と共に増加することが予想されます。

 

 

少しだけ補足すると、

 

 

健保組合は、主に大企業の会社員と家族らが属しており、

日本全体のほぼ4分の1、約3000万人が加入します。

 

 

中小企業勤務の会社員らが加入する協会けんぽと異なり、

独立採算制で、企業経営と同様、毎年収支が厳密に出る。

 

 

現行、

 

 

協会けんぽの保険料負担率は10%前後で推移しており、

この数字を超えるなら、健保組合も解散するほうが得策。

 

 

現時点の保険料率平均は、約9.23%と言われています。

 

 

話を戻すと、

 

 

昨年度時点で、『黒字』を維持している健康保険組合も、

『赤字』は対岸の火事で、安泰という訳ではありません。

 

 

実際、

 

 

2021年度の全体収支は『825億円』のマイナスで、

今年度以降『赤字組合』は益々侵食が予想されています。

 

 

具体的には、

 

 

名実共に日本を代表する企業である『トヨタ自動車』も、

実は、2021年度における健保組合の収支は『赤字』。

 

 

更には、

 

 

そもそも『保険』を生業とする、日本生命保険ですらも、

健保組合は収支マイナスという、笑えない話があります。

 

 

『赤字』が増大する最大要因は、とてもシンプルなもの。

 

 

それは、

 

 

保険料を負担する『現役世代人口』と、反対に位置する、

給付の対象となる『高齢者人口』が、歪化しているから。

 

 

2021年度、

 

 

現役世代の支払う保険料は『年間約50万円』にのぼり、

その内4割が、高齢者医療費に補填されるシステムです。

 

 

所謂、

 

 

『拠出金:仕送り』と呼ばれているものですが、昨年度、

保険料収入8.2兆円に対し、3.6兆円超に達しました。

 

 

もし仮に、

 

 

この状況(健保組合の全国的な赤字化)を解決するなら、

トリッキーな方法などは必要なく、非常にシンプルです。

 

 

それは、

 

 

現役世代の(収入に対する)保険料負担率をアップして、

並行して高齢者サイドの医療費給付も減らすというもの。

 

 

はっきりと分かっていることは、茨の道ということです。

 

 

現実問題として、『解決すること』は厳しいと考えます。

 

 

例えば、

 

 

日本国民全員に、一人一個の『リンゴ』を配布するとき、

そもそも『1億2000万個』がなければ実現しません。

 

 

仮に、

 

 

日本国内に、リンゴが『8000万個』しかない状況で、

配布方法を黙々と考えても、一人一個は不可能なのです。

 

 

不足している『パイ』は、シェアすることが出来ません。

 

 

話題にしている『社会保障:健康保険』は同じことです。

 

 

だからこそ、

 

 

2022年以降、『日本』という国で生活していく上で、

私たちは、自助努力により『資産形成』することが大切。

 

 

その事実は、きちんと理解しておくことが必要でしょう。

 

 

それでも、『国外脱出』を企てている方々は、別ですが。

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

【活動実績】
・個人面談【人生を変えるお金のセッション】受講者は400組を超えており(*2022年4月時点)、活動拠点・大阪のみならず、全国から面談依頼が舞い込む。

【クライアント】
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