今日のテーマは、『株式投資の世界も例外なくパレート(80:20)の法則に支配される』です。
タイトルに採用したパレートの法則を知っていますか?
恐らく、
一般には『80:20の法則』の言葉で表現される方が、
聴き馴染みがあり、ピンと来る人が多いかも知れません。
これは、
イタリアの経済学者、ヴィルクレド・パレートによって、
提唱されている世の中すべての物ごとに通じる真理です。
例えば、
ある会社の利益を分かりやすく100億円だとしたとき、
8割(80億円)は上位2割の優良顧客により齎らされ、
下位8割の顧客の利益は2割程に限定されるというもの。
同じ会社で、
利益の8割は2割の優秀な社員により生み出されており、
残りの2割は、平均以下の8割が創出するとも言えます。
この法則は、私たちの日常生活も無意識下に支配します。
例えば、
成果の8割を齎らすのは若干2割の『効果的な活動』で、
日々の行動の大半(8割)は殆ど効果がないというもの。
仮に、
前者(効果的な活動)を全体の3割に引き上げられたら、
世の中でも傑出した成功者になれることは確実でしょう。
本題に入ると、
2024年に入り、日本全体として関心が高まっている、
株式投資の世界も例外なくパレートに支配されています。
先日、
某全国紙が投資家向け任意アンケートを実施しましたが、
その調査結果でもその事実が綺麗に証明されていました。
1つの例を示せば、
2023年、日経平均は年間3割の上昇を記録しますが、
その水準の利益を達成したのは全体2割を下回るとの事。
裏を返せば、
全体8割強を占めるアクティブ投資家と呼ばれる方々は、
平均点を目指したインデックス支持者に敗北したのです。
冷静に考えると、
平均点を超えることを目標に行動した結果がアダとなり、
平均以下のリターンしか得られないというのは皮肉です。
それでは、
株式市場で恒常的に上位2割のリターンを実現している、
いわゆる『勝者』に何か共通点が存在するのでしょうか。
もちろん、
彼・彼女らの投資対象が同じである事は有り得ませんが、
実行するうえでの思考プロセスには共通点が存在します。
一つ目は、
対象がファンド(投資信託)か、個別銘柄かに関わらず、
5年以上の中長期的視点をもって投資に臨んでいること。
私自身、
新NISA制度では投資信託と個別銘柄を購入していますが、
両者とも、資金投入(購入)期間は少なくとも10年間、
運用まで含めるとそれ以上先を見据えて実行しています。
一般に、
利益を得られない人ほど利確と損切りを繰り返しますが、
そのスタイルでは日々激動する市場に翻弄されてしまう。
私の投資戦略は、それとは真逆と言えるかも知れません。
2つ目は、
1つ目にも通じることですが、一発逆転思考を捨て去り、
リスクを適切な領域に留めて『再現性』を追求すること。
実際、
私は『個別銘柄』を投資対象として選択している際にも、
間違っても爆上がり(株価10倍超)銘柄は求めません。
正直な話、
百発百中でそれを見抜ける人など地球上に存在しないし、
それ以外の戦略でも、株式市場から利益は得られるから。
これまで、
着実に資産を築いた人(一発逆転の必要がない人)ほど、
再現性を高い評価項目に据えて堅実に資産を構築します。
3つ目は、
もしかすると、これが最も大切なことかも知れませんが、
自らが実行していることを、きちんと理解していること。
以前から、
世の中はノウハウを求める人たちが多数派を占めますが、
タイパが重視される現代では、その傾向はより顕著です。
しかし、
自らが起こそうとする行動の『本質』を理解する事なく、
形式的なものばかりを追い求めてもそれには意味がない。
実際、
目標に到達するプロセスで想定外の出来事が発生した時、
ノウハウを求めている人達は対処することが出来ません。
果たして、あなたは本当に『優秀』と言えるでしょうか。
もしも、凡ゆる分野で上位2割の成功者になりたければ、
先ずは、相応の思考と習慣を体得することが不可欠です。
——————————————————————–
昨年(2023年)よりセミリタイア生活に入っており、
今後の主催セミナー(オープン形式)の開催は未定です。
*ビジネスに関するお問い合せは、直接ご連絡ください。
*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
——————————————————————–
井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太