今日のテーマは、『【こども手当】減額検討に入った日本に、【未来】はあるのか??』です。
昨日取り上げた『スカイ・カーシェア騒動』に隠れて、
先日、しれっと検討に入った『重要課題』があります。
それが、
本日、テーマとして取り上げる『こども手当』に関する問題です。
皆さん、システムをご存知でしょうか??
既に『お子さん』のいらっしゃるご家庭では、
切実な問題なので、『常識』と言えますよね。
簡単にご紹介ですると、
現在、日本政府は『こども』のいる世帯に対して、
年齢に応じて、下記の通り『手当』を支給します。
①0歳から2歳まで:月額1万5000円
②3歳から中学生まで:月額1万円
それぞれ、
1人換算『年間18万円』『年間12万円』なので、
『こども』のいる世帯では、まとまった資金ですね。
ただし、
『高所得』と判断された場合、特例の減額給付の対象となり、
『こども』一人当たり『5000円』が支払われる事になる。
そして、
これまで、『高所得』の判断基準になっていた数字が、
『世帯主』の方を対象とした『年収960万円』です。(*)
*扶養家族数により異なりますが、ここでは分かりやすく、
『こども2人』の場合をモデル・ケースとして扱います。
しかし、
今、日本政府内で進められている『減額検討』としては、
これまで、『世帯主』の年収を基準値としていたものを、
夫婦合算の『世帯収入』に変更するというものなのです。
概算で、
日本全体として、子育て世帯の『約20%』が該当し、
『60万人』分の支給に影響が出ると言われています。
政府の言い分としては、
特例給付の縮小、廃止により捻出した『約500億円』の財源は、
2021年度から4年間で、合計『14万人分』の保育施設整備の費用に充当されるようです。
要は、
『高所得世帯』への支給制限により浮いたお金を、
『低所得世帯』の還元に回してますよというアピールでしょうか??
基本的に、
このような『高所得者(?)』冷遇の政策がでた場合、
世論の大勢としては、『肯定的』に捉えられると考えていました。
『収入が高いのだから、子ども手当の給付は必要ないだろ』、と。
しかし、
今回ばかりは、世間一般、多くの方々の意見としても、
どうやら、『否定的』なものが多いようなんですよね。
皆さんも、同様のご意見かも知れません。
そもそも、
基準値とされている『世帯年収:960万円』が、
『高所得者層』に分類されるのかも微妙ですよね。
仮に、
『会社員』という立場で上記収入を得ている場合でも、
税金・社保料の源泉徴収分『約25%』を差し引くと、
実際の手取り収入は『年間720万円』ほどのものに。
単純計算、
12ヶ月均等割りした場合、月額の手取り収入は『60万円』です。
勿論、
年収には『賞与』も含まれていますから、
実際の『月額手取収入』はこれより低く、
決して、生活に『余裕』がある感じではありません。
これが、
『特例給付(月額5000円支給)』の対象になるのですから、
ダブルインカムが主流になり、該当する『20%』のご夫妻は、たまりません。
恐らく、
日本政府としては、いつの世も『悪者』として扱われている、
『高所得者(お金持ち?)』を、標的にしたと思うのですが、
今回ばかりは、『猫騙し』的なこの戦略も通じませんでした。
と言うのも、
対GDP(国内総生産)比で見る、『少子化対策関連費』は、
日本では『1%台前半』と低率に留ままっており、
『3%前後』を推移する欧州諸国と大きく水を開けられます。
その状況で、
『こども手当』の実質的な給付削減が検討されるのですから、
今後、益々『少子高齢化』が本格化していくはずのこの国で、
『試合放棄』とも取れる戦略を展開していることになります。
確かに、
『こども』一人あたり、年間6万円〜12万円ほどの削減ですが、
金額的な問題以上に、『国民心理』に与えるイメージが良くない。
何故なら、
規模としては少額でも、『こども』を作ることに対して、
少なからぬ『抑止力』が働くとの見方も出来るからです。
時代に流れとともに変わる『構造的要因』を、
変化させることが難しいのは、『事実』です。
しかし、
『未来』に対する投資を諦めた国家に対して、
果たして『希望』は見出せるのだろうか??
今回、
話題にする『こども手当減額』は、ボディーブローのように、
中長期的な『日本の未来』に影響を与える出来事と考えます。
願わくば、政治家の先生方に考え直して頂きたいものです。
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