今日のテーマは、『年金未納リスク論は、果たして真実か??』です。
1月14日、月曜日。
よく考えたら、『成人式』なんですね。
大阪・梅田の街中を通っていたら、
艶やかな振袖を着た女性が多く歩いていることで気付きました。
対して、
新成人と思われる男性メンバー達は、
『今日が人生のピーク』が如く、髪を奇抜な色に染めた方々がちらほら。
男性・女性の精神年齢の差は、20歳では既に始まっていますね(笑)
私自身、もう早いもので14年前の出来事になりますが、
新社会人の方々には、『大人』として、真っ当に成長して頂きたいと思います。
それで、
そんな『成人式の日』にぴったりの話題が先日出ていたので、
本日の公式ブログは、そのテーマを取り上げようと思います。
『年金未納リスク論』は、果たして真実か??
某日本経済新聞に、先日、次のような記事が掲載されました。
『新成人、こんなに大きい年金未納のリスク 〜納付特例は早めに手続き〜』
ご存知の通り、
『20歳』を迎えると加入義務が生じてくる『国民年金』ですが、
2018年総務省の発表では、資格取得の届け出をする人は全体の半数程度。
『20歳』の誕生日が近付くと、
日本年金機構から自動的に『国民年金加入のご案内』が郵送されますが、
これを受け取った対象者の『約半数』が、放置して届出していない、と。
既に『成人』している方々はご存知の通り、
『年金保険料』を支払い金額に応じて、将来の『老齢基礎年金』は決定し、
未納が多く、『10年間』の保険料納付期間を満たさなければ全く受給出来ません。
厚生労働省発表のデータでは、
現在、20代前半の若者で『年金保険料』を納付しているのは、
全体の『23.7%』で、約4分の1にも満たない割合、、、、。
その他の内訳は、
多い方から順に『学生納付特例:48.5%』『滞納:15.6%』
『納付猶予6.9%』『全額免除5.3%』という割合になっており、
『保険料未納付』の括りに分類される人が圧倒的多数を占めます。
皆さん、『制度』としてはご存知であって欲しいのですが、
『学生納付特例』『免除』『納付猶予』等を一時的に選択しても、
その後『10年間』に限っては『追納』という制度も存在します。
上記各免除申請は、
『年金受給資格』の年数カウントには反映されるものの、
『年金受給額』への反映は低いか、全くされないものばかりです。
昨今、
この『追納期限:10年間』を廃止しようという議論もありますが、
現役世代のうちに『年金保険料』をしっかり納付しておかなければ、
将来の『経済リスク』が高まる、という話の展開です。
最後に、
『年金は障害時や長生きなどのリスクに備えられる公的保険だ。
20歳を機に親も積極的に関わって適切な対応を選びたい。』と結ばれています。
皆さん、どう感じられましたか??
こんな『提灯記事』を年始早々発信して来るなんて、
某日本経済新聞は、完全に『政府の回し者』ですね(笑)
確かに、
『制度の説明』『情報の正確さ』という観点では正しいのですが、
これからの時代を生きる上での、『真実』は全く描かれていないと思います。
以前の公式ブログでも取り上げましたが、
結論から言うと、私は『日本の年金制度』に対して否定的で、
政府が手掛ける『ポンジ・スキーム』であり、『公共のねずみ講』だと考えます。
マス・メディアでも多く取り上げられていますが、
現時点で、『50歳未満』の年齢の国民においては、
『納付金額』に対して『受給金額』が大幅マイナスに陥る事が分かっており、
記事にある『新成人』では、マイナス金額が『2000万円』を超えます。
更に、
その『マイナス金額』は、あくまで『現行制度』から算出したもので、
今後の『受給開始年齢繰延べ』『受給金額減少』まで考慮に入れると、
『真実』を表す数字は、『絶望的なもの』になります。
私自身、
『年金システム』は、国家の『存在意義』なので消滅するとは考えませんが、
将来的な『受給繰延』『減額』に加え、『皆支給制度』では無くなると考えています。
つまり、
『所得要件』『保有資産要件』等、どのような基準が付くか分かりませんが、
『お金を持っている人は、年金要らないよね??』と支給されない時代が来る。
そうなると、
私たちが、これまで納付してきた『年金保険料』は全く戻って来ず、
国家により、個人資産を『強制徴収』されたという結果になります。
驚かれるかも知れませんが、これが『真実』になりますよ。
昨日の公式ブログでは、
『日本財政のヤバさ』を取り上げて話を展開しましたが、
その『本丸』とも言える要因が、『年金』を始めとした『社会保障費』の増大です。
少しだけ紹介すると、
『一般会計予算:約100兆円』の30%超を占めるのが『社会保障費』で、
2015年度に『30兆円』を超えてからは、毎年1兆円ペースで増大しています。
勿論、
この『社会保障費増大』の流れは、今後も減速するはずも無く、
それどころか、『少子化(超)高齢化』の波に乗り、一気に加速していきます。
『2025年』
『団塊の世代』と表現される方々が、『75歳』を超えはじめ、
『後期高齢者』が毎年増大していくこの年が、1つの節目です。
その中で、
現行制度としての『年金システム』が維持できるはずがなく、
そんな事、義務教育を修了した人間であれば、誰でも推測出来ます。
この記事では、
『将来(主にリタイア後)の経済リスク』に備える為、
20歳になったら、『年金保険料』をしっかり納めようと呼び掛けていました。
しかし、
『年金保険料』を納めるのは『ねずみ講の延命措置』であり、
決して、『将来の経済リスク』は、それでは解消しない事を理解すべきです。
*私自身、『国民年金保険料』をきちんと納付し、義務を果たした状態で、
このような『既存年金システム』に対して否定的な記事を書いています。
*国家による『強制徴収制度』なので、甘んじて納付していますが、
『納付拒否オプション』選択可能であれば、迷いなく行使します。
今日、『新成人』を迎えられた皆さん始め、既に『成人』された皆さん、
『年金保険料』を納付する事で、決して『経済リスク』は解消されません。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太