今日のテーマは、『GPIFの運用成績が上がれば、年金受給額は増えますか??』です。
昨日の公式ブログでは、『年金資金』の運用について、
今年度から『常識』が導入される見込みとなった話をしました。
市場の『歪み』を出し抜く形で利益を追求していくスタイル、
『アクティブ運用』の報酬体系を、よりシャープな『成果報酬型』に切り替えます。
これにより、
『インデックス』をベンチマークとして『超過リターン』が認められた時、
『正当な対価』として、運用管理者に報酬が支払われる仕組みになるのです。
私自身、
『アクティブ運用』を否定する訳ではありませんが、
『流動性』が確保された市場においては、
主に『パッシブ』な運用戦略で自らの『資産形成』を進めています。
お陰様で、
その方法で順調に成績も推移していっていますし、
利益を確定している訳ではないので、税金も繰り延べて運用出来ています。
『GPIF:年金積立金管理運用独立行政法人』の運用スタイルも同様で、
保有比率を増やした『株式』分野においては、
その90%超の割合を『パッシブ戦略』に振り分けています。
今後、
この運用に『アクティブ戦略』が用いられ続けるのかは、
これから『10年間』ほどの動向を見て判断されるのではないでしょうか。
さて、
そのようなことを昨日の公式ブログで書かせて頂いた所、
それをご覧頂いた方から、次のような質問を受けました。
それが、実は今日のタイトルなんですね。
『GPIF』の運用成績が上がれば、『年金受給額』は増えますか??
回答する前に、皆さんにも聞いてみたいですね。
この質問に対する『答え』は、皆さん、どのように考えられますか??
『GPIF:年金積立金管理運用独立行政法人』は、
国民に支給する『年金資金』を運用している、世界最大の投資ファンドです。
『いや、そら運用益が出たら、年金支給額で国民に還元するやろ。』
上記の事実から考えて、このように考えられる方も多いのではないでしょうか??
果たして、本当に、この考え方で合っていますか??
実は、この回答、『間違い』なんですよ(笑)
『結論』からお話しさせて頂くと、
『GPIF』の運用成績が向上しようとも、あなたの『年金受給額』は増加しません。
この文章を見て、膝から崩れ落ちそうになっている方も居るかもですね(笑)
でも、それが『事実』なのです。
そもそも論として、
『年金システム』というものは、私たちの世代だけではなく、
子や孫、それを超える世代に渡って維持していく事が不可欠な制度です。
一時、
『年金システム』を『100年安心』と表現することもありましたが、
本当に『100年間』しか機能しなければ、その終盤では大問題が勃発します。
理想主義者のようになってしまいますが、
『未来永劫』『永続的に』続くことこそが、システム本来の理想となります。
なので、
例え『運用益』が出たとしても、それは将来の『支給原資』に回され、
安易に、現時点の支給者に対してばら撒かれることはありません。
冷静に考えたら、
こちらの方が『当然』のことで、少し保有資産が増えたからと言って、
『支給』を増やしたら、一発屋で終わる経営者のようになてしまいます。
『入り(保有)』が一時的に増えることがあったとしても、
『出(支給)』をコントロール出来る人間こそ、永続的に『お金』に恵まれるのです。
事実、
現在、年間で支給されている『年金総額』は『約50兆円』ですが、
その大部分は、『GPIF』ではなく、現役世代が収める『保険料』と、
日本国が国民から徴収する『税収』で賄われています。
むしろ、
現時点で『GIPF』から支給されているシェアは低く、
私たちが想像している以上に、現時点では活用されていません。
『え、そうなん??』と、皆さん驚かれますよね。
『年金原資、実はそんなに潤沢にあったんや、、、、。』
『20代、30代の世代にも、現行ルール通り支給されるのでは??』
この部分だけを抜粋すれば、
私たちの世代の『年金問題』にも、『希望の光』が強く見えてきそうな気もします。
『でも』、という話(笑)
『そうは問屋が卸しません』、と(笑)
そもそも、
先ほど年金支給を『保険料』と『税収』で賄っていると言いましたが、
実際、『年間50兆円』もの莫大なお金を、この2つで賄い切ることなど出来ません。
『足らず』はもちろん『国費』から補填され、
それはどこから流れて来るかと言うと、源流は『新規発行国債』に行き着きます。
要は、
ある場所でするべき『借金』を、その場所でするとあからさまなので、
もっと隠れた、こっそりと借りられる場所でしているだけなのです。
『家族』という単位で考えると、理解しやすいですよね。
例えば、
『お父さん』がお金のコントロールが途轍もなく出来ない人で、
怪しい(ヤバい)筋も含めて、多額の『借金』を積み上げてしまった。
取り立ても目につく形になってきて、体裁も良くないので、
『信用』がより高い『お母さん』が、正規ルートで融資を受けて、それを返済する。
これで、『めでたし、めでたし』、、、、、、、、とはなりませんよね!(笑)
この場合、『お母さん』が融資を受けたことは消える訳ではなく、
『世帯全体』として、『債務超過』に陥っている事実は変化無しです。
必然、
『お母さん』が借りた形になっているお金も返済義務があり、
それが増大していく事で、この家族全体の『破綻危機』は存続します。
これが、現在の『日本国』の経済状況です。
確かに、
『日本』は、世界的に見たら『お金』を保有している国に分類され、
経済的な『体力』があるので、なまじ『延命措置』は出来てしまいます。
でも、
それで大丈夫かと言うと、もちろん、そうでは無く、
この『虎の子』の資金に手を出さなくてはならない状況になると、
途端に『危機的状況』へと転落する可能性を秘めているのです。
医療業界に関わる方々ならイメージしやすいですが、
『肝・胆・膵』系の疾病のように、顕在化した時は『終わり』なんですよね。
そういった事も、きちんと理解しておかなければなりません。
今日お話しさせて頂いた話も、『他人事』では決してなく、
まぎれもない『あなた自身』に、将来、確実に関わってくる問題だからです。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太