今日のテーマは、『国内不動産市場への外資参入は、日本の後進国化のサインか??』です。
先日、個人的に衝撃を受けた、ニュース報道がありました。
『西武HD、ホテル・レジャー事業を外資ファンドに売却』
ご存知の方もいるでしょうが、
品川に築いた一大帝国『ザ・プリンスタワー東京』を含む、
国内ホテル事業をシンガポール政府系ファンドGICに売却。
しかも、金額は『約1500億円』とあまりにも破格です。
私自身、
30歳までを製薬企業・営業職として過ごしていた期間、
前述した、品川『プリンス帝国』は何度も利用しました。
実際、
現地を知る方々は理解できますが、交通の要所・品川で、
高輪口サイドを占領する、『プリンス帝国』は圧巻です。
恐らく、
日本国内でもトップ10に必ず入るであろう要所を含む、
国内ホテル事業が、あまりにも安価に手放されています。
確かに、
今回、買収交渉を締結させた『GIC』は、前述した通り、
シンガポール政府の支援を受けるビッグ・ファンドです。
過去には、
米大手モルガン・スタンレーがホテル事業を買収した際、
一部、不動産ローンを提供するなど、実力・実績もある。
また、
世界的・超低金利時代も後押しし、海外諸国と比較して、
日本不動産は、利回り確保し易い環境があることも事実。
しかし、
諸々条件を考慮しても、国内市場は買われ過ぎています。
実際、
コロナ禍にも関わらず、2021年の国内不動産市場は、
機外投資家による購入金額が『1.1兆円』を突破します。
これにより、
海外投資家による、国内不動産の購入『1兆円突破』は、
2019年以降、3年連続でのイベントとなっています。
期間中にある『新型ウイルス』の出現を感じさせません。
直近では、
『金額ベース』で、日本国内の不動産取引全体における、
海外投資家の取引は『3分の1』をも占めるとの資産も。
日本の土地を購入するのは、既に日本人ではありません。
因みに、
前述、西武HDのホテル事業買収をGICと争っていたのは、
こちらも米国大手・ブラックストーンと言われています。
軒並み、海外大手が日本を狙っていたことになりますね。
更に、
近年では、外資系ホテルの参入も、積極さを増しており、
その背景には、日本の評価の『安さ』にあると考えます。
この辺り、
私たち、現代を生きる日本人は経験があると思いますが、
30年前、日本が海外諸国に対して感じていた感覚です。
生活コストも、物価も、不動産価格も安かったですよね。
30年の時を経て、その立場が見事に逆転されています。
実際、
コロナ禍前、私たちが日常的に海外渡航できていた際も、
現地で負担するコストを『安い』と感じなくなりました。
むしろ、
西側諸国をはじめとした『先進国』に渡航した際などは、
反対に、日本で考えられないほど『高い』と感じる事も。
この辺りの『感覚』は、『国力』に直結すると感じます。
果たして、日本はこのまま後進国化してしまうのか??
私たちは『茹でガエル化』しているのかも知れません。
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井上耕太事務所
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