今日のテーマは、『なぜ、日本人の海外移住は年々増加しているのか??前編』です。
昨日の公式ブログでは、
『日本人の海外移住は、何を意味するか??』と題して、
海外居住者が『130万人』いる事実をご紹介しました。
2022年10月1日時点、
総人口に対して『約1%』、100人に1人の日本人が、
最低3ヶ月を超えて、海外居住していることになります。
この数字を、
多いと見るのか、少ないと見るのかは議論が別れますが、
年々、増加傾向にあるということだけは紛れもない事実。
そして、そこには『確かな理由』が存在すると考えます。
先日24日、
首相自らが議長を務める『経済財政諮問会議』に対して、
内閣府は中長期に渡る『経済財政試算』を提出しました。
その中で、
『高い経済成長が継続する』という前提条件付きながら、
基礎的財政収支の黒字化を、26年度と試算しています。
2022年度も、最終盤に差し掛かろうとしている現在、
2026年度への時間的猶予は、3年程しかありません。
少しだけ情報補足すると、
『基礎的財政収支』とは、社会保障や公共事業の経費を、
国債に依存せずに、税収等で賄えるかを示す指標のこと。
つまり、
一般会計予算における歳出から『国債費』を除いた額と、
税収等の純粋な歳入が、どれほど釣り合うかを示すもの。
『プライマリー・バランス』なる言葉でも表現されます。
2023年度予算案で、具体的な数字を見てみましょう。
それによると、
歳出(約114兆円)から国債費(約25兆円)を除く、
政策的経費は、来年度は『約90兆円』程と分かります。
対して、
歳入となる税収は、年間『70兆円』にわずかに未達で、
両者には『20兆円』の巨大なギャップが生じています。
これを、
実質3年間で埋めるのが前述計画ですが、その実現には、
名目で3%、実質2%ずつの経済成長が最低ラインです。
因みに、
元号『平成』以降の30年超の期間、この経済成長率を、
3年連続で達成した時期は、残念ながら、存在しません。
更に、
高齢化加速に伴う社会保障費の増大や、国防費の積上げ、
子育て関連費の拡充等を考慮すると、ハードルは高まる。
その中で、
未だ、2026年度における基礎的財政収支・黒字化を、
堂々と宣言するあたり、相当、神経が図太いと言えます。
見え透いた嘘がまかり通る国家に、長期的な希望はない。
国民が、静かに海外脱出する一因が、そこに存在します。
——————————————————————–
2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
*ビジネスに関するお問い合せは、直接ご連絡ください。
*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
——————————————————————–
井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太