今日のテーマは、『新たな脱炭素技術:二酸化炭素の地下貯留という手法に感じる違和感』です。
一見、金融・経済とは関係なさそうな話題を展開します。
ただ、それに対しての私たち人間の対処方法は同じです。
世界的に、環境保護のテーマに注目が集まっていますね。
生物で最も高い知能を獲得し、文化的生活を送る人間が、
唯一、地球を危機に陥れている存在になるとは皮肉です。
環境保護の中でも、
地球温暖化は20世紀終盤から叫ばれる代表的テーマで、
先進諸国を中心に温室効果ガスの削減目標が掲げられる。
特に、
欧州の目標達成に懸ける意気込みは凄まじいものがあり、
各国が年数を定めてガソリン車を廃止する大胆な試みも。
温室効果ガスの主犯に挙げられているのは二酸化炭素で、
『脱炭素』という言葉は共通言語となりつつありますね。
そして、
それ(脱炭素)を実現する1つの手法で注目されるのが、
本日タイトルにも採用した『地下貯留』という方法です。
これは、
読んで字の如く、二酸化炭素を地中深くに埋めることで、
大気中へ放出される総量を低減しようという新たな試み。
発電・工業の過程で生成した二酸化炭素を分離・回収し、
地中に掘り進めたパイプを通して、送り込むと言います。
何でも、
地中深部には二酸化炭素を通さない遮蔽層があるらしく、
その奥には、隙間の多い岩石層である貯留層が存在する。
そこに、
気体の二酸化炭素を封入すると地表には出られなくなり、
温室効果が発現するのを抑制する狙いがある、のだとか。
課題は、
二酸化炭素の削減量カウントに関する国際基準の策定と、
コストの低減、安全性を担保に貯留地の理解を得ること。
ここまでの話を聞いて、どう感じられるでしょうか??
個人的には『そうじゃない感』を半端なく感じています。
実際、
世間はこの手法(地下貯留)を新技術と持て囃しますが、
結局、やっていることは基本的にゴミの埋め立てと同じ。
標的となる、
温室効果ガス(二酸化炭素)を目の前から見えなくして、
少しだけ遠いところ(地中深部)に移動させただけです。
果たして、
前提となる『遮蔽層』が存在するのかどうかも怪しいし、
封入された気体の地殻変動による放出リスクも付き纏う。
これは、
国家が、安易に国債発行して歳出ギャップを補うことで、
その場凌ぎ的手法で、国家運営している姿と重なります。
全てに共通して、
物事を短絡的に解決しようと、対症療法を繰り返しても、
問題・課題が根本的に解決することは絶対ないという事。
私たちは、全ての場面で本質と向き合う必要があります。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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代表 井上耕太