今日のテーマは、『1年後に迫る紙幣刷新なるイベントは、誰の為に実行されるのか??』です。
恐らく、
日本人の大半が忘れ去ってしまっていると予想しますが、
2024年、現行紙幣は刷新されて新札が導入されます。
事の発端は、
遡ること約4年前の2019年4月1日に、突如として、
当時の麻生財務相から国民向けにアナウンスがあった事。
奇しくも(?)
ちょうど1ヶ月後5月1日には『新元号』の公表を控え、
記憶に留めない為には絶妙なタイミングで行われました。
今回、
『紙幣刷新』という大イベントが実行される大義名分を、
政府は『偽造防止の観点から』一点張りで押し切ります。
実際、
これまでも『約20年』を一周期にそれは行われており、
前回2004年から起算して、来年ちょうど20年です。
しかし、
私見では、この言葉を素直に鵜呑みにすることは出来ず、
むしろ、時代遅れのこの理由には妙な違和感が残ります。
何故なら、
海外から遅れるものの、キャッシュレスの流れは加速し、
『現金』が登場する場面は明らかに減少傾向にあるから。
経済産業省の調査では、
2022年の非・現金決済比率は全体36.0%にのぼり、
10年前の2012年と比較して2倍以上に増加します。
事実、
Z世代を中心に、キャッシュを持ち歩かない層も出現し、
それ(現金)の寄与度は、今後も加速度増して減少する。
間違っても、
2023年以降の世の中では、現金輸送車が襲撃されて、
『3億円』が強奪されるような事件は起こらないのです。
にも関わらず、
莫大なコスト(お金、労力、時間)を費やして行うのは、
政府サイドに、大きな利点があると考えるのが自然です。
過去には、
第二次世界大戦後の動乱に乗じて、国民資産没収のため、
預金封鎖・資産課税と同時に実行された事もありました。
恐らく、
多くの方々は、それにリアリティを感じないようですが、
私自身、現代でも可能性は排除できないと考えています。
理由は明確で、
第二次世界大戦を無条件降伏した時と2023年現在で、
GDP(国内総生産)に対する債務比率はほぼ同等だから。
もちろん、
基準値(国内総生産)の数字は大きく乖離していますが、
冷静に見て、80年前よりも今の方が状況的に良くない。
そのように考えていけば、可能性もゼロではないですね。
しかし、
もしも、それ(預金封鎖、資産課税)が起こらなくても、
紙幣刷新を実行することで政府は多大な恩恵を受けます。
それは、
2023年時点、2000兆円超と言われる国民資産で、
全体5%ほどを占めるされる『タンス預金』の炙り出し。
金額として、
『110兆円』に迫る巨額資金なので、無視出来ません。
もし仮に、
旧紙幣に対し『有効期限』が設定されなかったとしても、
数千万円以上のまとまった額を保有し続けるのは不可能。
そうなれば、
隠し資産として『タンス預金』されたものが炙り出され、
移動が伴う際、何かしら課税対象とすることが出来ます。
仮に、半分近い税率が適用されれば50兆円程の税収増。
前述のコストを支払っても、実行する意義はありますね。
キャッシュレス化を推し進める社会で、政府が逆行して、
『紙幣刷新』なるイベントを実行したい理由は何か??
その目的も、きちんと見抜いておく『眼力』が必要です。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太