今日のテーマは、『投資のプロと言われる人間が、必ず勝つ訳ではないと知ること』です。
以前にも、
『なぜ投資のプロは猿に負けるのか?』とのタイトルで、
投資の世界にある不思議で不都合な真実を紹介しました。
他業界では、プロがアマチュアに負ける事はありません。
例えば『将棋』という競技において、藤井聡太竜王から、
私が勝利を挙げることは1兆分の1の確率もありません。
確かに、
スポーツ界では、実力が拮抗する場面で起こり得ますが、
試行回数が増えれば、長期的にはプロ優位に収斂します。
しかし、
摩訶不思議なことに、投資の世界ではそれが度々起こり、
試行回数が増えても、勝率は『50:50』のままです。
世間一般では、
『投資』という世界も、プロが勝つと思われがちですが、
アクティブ投資家が、必ず勝つという訳ではないのです。
*『投資のプロ』とは投資銀行に所属するトレーダーや、
機関投資家、ファンド・マネージャーを指しています。
*一般的に、広義の意味で『お金のプロ』と表現される、
金融機関(銀行、証券、保険等)所属の人間は含まず。
話を戻すと、『投資のプロ』が『アマチュア』に負ける、
それを象徴する出来事は、世界的にも溢れ返っています。
例えば、
米投資銀行・ゴールドマンサックス社は、約6年ぶりに、
アップル社を『買い推奨』したことが注目を集めました。
言わずと知れた、IT大手の世界的(超)巨大企業ですね。
投資判断をしたアナリストは、
同社(アップル社)が保有している膨大なユーザー情報が、
今後のサービス事業拡大にも、大きく寄与すると高く評価。
また、
同社の持つ『ブランド力』が、顧客獲得コストの低下や、
自社商品の継続的購入に貢献することを指摘しています。
確かに、
同社の独自端末『iPhone』は、新型がリリースされる度、
最新機種を保有したがる熱烈なファンが存在しますよね。
前述したアナリストの指摘は、間違ってはなさそうです。
しかし、今回の件について、大きな問題が1点あります。
それは、
ゴールドマンサックスが『売り推奨』していた約6年間、
同社(アップル)の株価が4倍以上に跳ね上がったこと。
もしも、
GS社が自らの『売り・買い推奨』に従っているとすれば、
莫大な金額の『機会損失』を抱えているということです。
そして、
6年前を起点として、株価が4倍以上に高騰する現時点、
買いに入るとすれば、高値掴みする可能性という懸念も。
断っておくと、
私は『アクティブ投資家』の存在を否定する訳ではなく、
むしろ、彼らの存在は、社会全体として必要と考えます。
何故なら、
彼ら(アクティブ投資家)がリスクを負ってくれるが故、
市場に生じた『歪み』は、ほぼ瞬間的に是正されていく。
この辺り、
馬鹿だと罵られようが、宝くじ購入者が存在するお陰で、
街のインフラ整備が進められる出来事と酷似しています。
しかし、
『投資:運用』という観点で見たとき、必ずしも彼らが、
勝ち(利益を上げている)続けている訳ではありません。
冷静な視点で、その事実も知っておくと良いと考えます。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
*ビジネスに関するお問い合せは、直接ご連絡ください。
*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太
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