今日のテーマは、『複雑化するNISA制度は、日本国民の年金問題を解決するか??』です。
2014年、
日本国内に『一般NISA』なる新たな制度が導入されて、
早いもので、今月(12月)が締めて丸9年になります。
その間、
後を追う形で『ジュニアNISA』と『つみたてNISA』が、
16年、18年にリリースされて制度が拡充されました。
しかし、
それぞれの制度が、どこまで、国民全体に認知がすすみ、
更に、有効活用されているかはとても疑わしいものです。
実際、
総口座に占める、直近1年間で取引のない口座の割合は、
一般で約50%、つみたてで約30%あると言われます。
また、
『ジュニアNISA』なる制度は最初から形骸化しており、
普段の面談を通して、利用者に出会う経験はありません。
余談でどんどん話が逸れてしまうので、本題に戻ります。
冒頭、
ご紹介した『一般NISA』の拠出可能な期間終了が迫り、
2024年に『新NISA』なる新制度がスタートします。
しかし、
こちらも、『一般NISA』の暫定的な受け皿でしかなく、
期間限定の『救済措置』のポジションに留まっています。
実際、
『新NISA』制度も、無税運用は5年間限定とされており、
『老後資産』を根本解決するポテンシャルはありません。
そもそも、
概要をご覧になった方々は理解されていると思いますが、
『2階建て』という構造自体が、わかりにくい制度です。
既に、
公的年金制度は『3階建て』の複雑な構造になっており、
『迷宮化』してしまっている事から学習されていません。
簡単に説明すると、
新NISA制度の『1階部分』は年間20万円まで拠出でき、
投資対象は『つみたてNISA』の選択可能ファンドと同じ。
そして、
『2階』は『1階:つみたて』利用者のみが利用可能で、
年間102万円を上限に株式等(*)に拠出が出来ます。
*その他、ETF、REIT、投資信託等も選択する事が可能。
先ず、
『老後資産』構築を見据えて、長期投資を推奨しながら、
なぜ、無税運用期間が『5年間』に限定されるのかが謎。
正直、理解が出来ません。
また、前述の通り『2階建て』構造にしてしまった事も、
一般人の制度把握を難解にしており、理解に苦しみます。
私自身、
独立系FPとして活動する為、全体像は理解していますが、
他業種を本業に持つ方々が、理解できるとは思えません。
そもそも、
2014年に『一般NISA』を導入する際、参考にされた、
ISA(Individual Savings Account)をご存知ですか。
日本政府は、
英国のこの制度(ISA)を模したと言っているのですが、
本家は制度的にもシンプルで、資産形成効果も絶大です。
先ず、
年間2万ポンド(約330万円)まで拠出枠が拡大され、
フル活用すれば、5年総額『10万ポンド』も投資可能。
*現行の為替レートで『1700万円』に迫る金額です。
投資対象も、
特定の対象に限定されず、有価証券、現預金、債券の他、
投資信託、コモディティ(商品市場)まで幅広くカバー。
更に、
制度は『恒久化』しており、無税運用期間は制限されず、
『老後資産』の構築という、本来の目的達成に即します。
日本同様、
英国も、先進国として『少子高齢化』の加速に起因した、
『社会保障制度』が破綻するリスクに直面してますよね。
しかし、
政府が、国民の『老後資産』の構築を後押しする姿勢は、
日本のそれとは、まったく異なっているかも知れません。
あらゆる物事に共通して、常に『真理』はシンプルです。
反対に、複雑化すればするほど『正解』から遠退きます。
岸田政権が掲げる、『資産所得倍増プラン』なる計画も、
絵に描いた餅、ハリボテで終わる可能性が強まりました。
オープン形式(どなたでも参加可能)の主催セミナーは、
対面・オンライン共、12月が【最終開催】になります。
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■12/20(火)将来のお金の不安が2時間で解決するセミナー@大阪・梅田■
■12/21(水)将来のお金の不安が2時間で解決するセミナー@オンライン■
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*セミリタイ期間に入る為、来年以降の開催は未定です。
受講希望される方は、今月開催を有効活用して下さい。
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*井上耕太事務所(公式)michiamokota0421@gmail.com
井上耕太事務所
代表 井上耕太