今日のテーマは、『2021年、再び、日本市場は世界から取り残されるのか??』です。
大きく崩れることは無いものの、『日本市場』が重いです。
日本時間昨夜(4月29日)、
『米国市場』は経済回復期待から続伸して取引を終えたものの、
『日本市場』は連動せず、前営業日比で『マイナス』にて終焉。
確かに、
明日から大型連休スタートし、5日間休場するのも要因ですが、
それを考慮しても、直近は『重さ』を感じずにはいられません。
実際、
米国市場の代表指数『NYダウ工業株30種平均株価』を見ると、
過去最高水準である『3万4000ドル』付近を維持して推移。
対して、
日本市場は、今年(2021年)第1四半期に記録した勢いはなく、
代表指数・日経平均株価も、『3万円』を大きく割り込む状況です。
本日(4月30日)は、
前営業日比として『▲241.34円』マイナスで終えたので、
遂に、『2万9000円』の基準値も下回ってしまいました。
要因は様々ありますが、
やはり、『新型ウイルス』を巡る政府対応が後手後手に回っており、
『経済回復』の観点で『一人負け』の雰囲気が充満することが主因。
一説によると、
日本の『ワクチン接種率』は、OECD加盟国間『最下位』と言われ、
そもそも『ワクチン獲得競争』に敗北しているという話も有ります。
確かに、
周囲でも『医療従事者』の方々の接種はスタートしているものの、
高齢者を除く『一般人』が接種したという話は聞こえて来ません。
恐らく、
『緊急事態宣言』中の大都市圏での感染者増加も無関係ではなく、
先ほど紹介した『最下位説』も、あながち外れてないと考えます。
このことも、日本の『後進国化』を反映する1つの事例ですね。
私たち『日本国民』は、少しずつ『茹でガエル』化しています。
他の切り口で見れば、
先日、公表された民間エコノミスト調査の『GDP予測値』として、
第1四半期のそれは『前期比:▲4.5%』マイナスとされました。
(*年率換算した数字です。)
正確には、
来月(5月)18日に、内閣府から公表される数字がありますが、
若干の調整はあるものの、『前期比マイナス』は避けられません。
現時点、
第2四半期(4月ー6月期)は『プラス転換』と楽観されますが、
首都圏・関西圏『緊急事態宣言』発令により、これも悲観的です。
中には、
今年(2021年)1月に、日本経済を『山』を迎えており、
既に、『景気後退局面』に入ったというネガティブな意見も。
大前提として、
過剰流動性(金融緩和)に支えられた『ハリボテ市場』ですが、
それを以てしても、マスキングし切れない『弱さ』があります。
この状況で、
覇権国・米国の『経済循環』は、対照的に、確実に回復しており、
第1四半期のGDP成長率は、年率換算『6.4%』のプラスです。
これにより、
米国の経済活動の規模は、『数字上』においては、
『コロナ前』の水準を取り戻したことになります。
勿論、
まだまだ回復の途上段階にあり、『期待感』が先行することや、
先日ご紹介した為替に対する『リスク』も孕むことは事実です。
しかし、
ワクチン接種の進展により、経済活動が確実に戻っていることや、
国民への現金給付の結果、『個人消費』が堅調なことも事実です。
日本とは、確実に『異なる世界』が広がっていますね。
また、
本来であれば、『震源地』として最も影響を受ける中国が、
理屈と裏腹に、世界最速で経済回復したことも周知の事実。
そうなると、
東洋のガラパゴス『日本』が、感染拡大は抑制することが出来ず、
『経済回復』については、完全に遅れをとる気配を感じています。
私自身、決して『開催推進派』ではありませんが、経済的観点で、
『東京五輪』の開催中止が決定したら、決定打になるでしょうね。
この流れに対して、
小泉政権下の株高ラリーと、その後の低迷と重ねる見方があり、
日本市場に対するネガティブな『デジャブ感』が漂っています。
この状況で、
一時期、『日本市場』を積極的に評価していた海外投資家勢も、
積極的な『買い材料』が無いことから、流入ストップしました。
もしも、
『新型ウイルス』問題に対する、政府対応がこのままグダれば、
本当に、再び『失われた◉◉年』に入ることも現実味帯びます。
完全に浮かれてはないものの、世間に『楽観ムード』漂うGW、
日本市場としては、1つの『正念場』を迎えていると考えます。
連休明けの動向についても、引き続き、注目が必要と感じます。
井上耕太事務所
代表 井上耕太
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