『資産形成』を上手く進めるには、『極論』を避けること。

今日のテーマは、『資産形成を上手く進めるには、極論を避けること』です。

 

 

直近1週間、株式市場が慌ただしいですね。

 

 

期首となる『10月1日』には、

『東京株式市場』がシステム・トラブルに見舞われ、

連動する形で、国内全市場が取引停止となりました。

 

 

私自身、

 

 

社会人スタートから『13年目』を迎える投資人生において、

このようなことが起こるとは、全く想像していませんでした。

 

 

今年、

 

 

『新型ウイルス』の登場で、経済活動が急停止したこと同様、

本当に、人生には『まさか』という場面があると体感します。

 

 

人間は、いつも、物事を都合よく考えてしまいますよね。

 

 

私自身、

 

 

27歳で、急展開により、父親を亡くす経験をするまで、

よもや、父親が亡くなることなど考えていませんでした。

 

 

また、

 

 

これまで、『大病』の経験もなく人生を送って来ましたが、

現時点、自らが衰弱するイメージすら持たずに過ごします。

 

 

ある偉人の言葉が、これ(都合の良い思考)を端的に表します。

 

 

『死ぬのは、いつも、他人ばかりだ。』

 

 

誰しも、

 

 

この世に『生』を享ければ、『死』は訪れる訳ですが、

私たちは、日常生活の中で、この事実を忘れがちです。

 

 

考えてみれば、

 

 

これ自体は、『自然の摂理』に叶っている原則かも知れず、

『忘却能力・自己逃避力』は生存する上で必要不可欠です。

 

 

しかし、

 

 

『過ぎたるは、及ばざるが如し』とはよく言ったもので、

『自己逃避力』が優れ過ぎている事も、大いに問題です。

 

 

この辺り、

 

 

『先見性』は、どこまでいっても、際限がないとも言えますが、

適度になければ、『シュミレート能力』が欠如してしまいます。

 

 

世の中、

 

 

自身の能力を超えて、アン・コントローラブルな事象も有りますが、

『シュミレート能力』を有すれば、『想定外』も調整可能なのです。

 

 

まったく違う方向に進んでいきそうなので、

今日の『本題』へと話を戻そうと思います。

 

 

『資産形成』を上手く進めるには、『極論』を避けること。

 

 

前述しましたが、何事も『適度』が良いということですね。

 

 

例えば、

 

 

『保有するとしたら、日本円ですか??、米ドルですか??』と、

如何にも『極論』な質問をしてくる方も、稀にいらっしゃいます。

 

 

仮に、

 

 

これに対して、私が『米ドル、一極集中です』と回答したら、

質問をされた方々は、どのように行動するのでしょうか??

 

 

もしも、

 

 

このアドバイスを真に受けて、全資産を『米ドル転換』したら、

恐らく、きっと、その方は『今日』から生活できなくなるはず。

 

 

何故なら、

 

 

日本国内で、『ドル決済』を未採用の経済活動も相当数あり、

保有資産はあれど、『支払能力』を無くしてしまうからです。

 

 

2020年現在、

 

 

私たち、『日本国』に居住している人間にとっては、

『日本円』の保有を、全解消することは出来ません。

 

 

要は、

 

 

質問者の意図は、『価値上昇するのは、どちらか??』なのですが、

これに対しては、『どちらに触れても環境を作ること』が正答です。

 

 

仮に、

 

 

『投資』というステージにおける取引であったとしても、

一攫千金を狙う行為は、『ギャンブル』の域を出ません。

 

 

以前は頻繁に書いていた事ですが、

 

 

着実に積み上げて、『資産形成』を成功へと導くためには、

『負けない戦略』で挑めるかどうかが、分岐点になります。

 

 

最近の市場でも、それが表れている場面があります。

 

 

冒頭でも触れた通り、

 

 

若干、『ボラティリティ(変動幅)』が大きくなりつつある中、

機関投資家間で『バーベル投資』なる手法が採用されています。

 

 

『バーベル投資』

 

 

『成長性』に期待できる(変動幅の大きな)銘柄と、

配当・業績等から考えて『安定性』が見込める銘柄、

両極端な動きをするものを併せて保有する戦略です。

 

 

例えば、

 

 

『コロナ危機』からの回復を命題に行われた、大規模金融緩和ですが、

その過程で『ハイテク株』は、コロナ前の水準を超えて爆進しました。

 

 

対して、

 

 

既存ビジネス・モデルで築き上げられた、歴史ある大企業は、

良くも・悪くも、大きく変動する事なく推移し続けています。

 

 

しかし、

 

 

これ対して、短期的視点のみで『善』『悪』は評価しにくく、

『ハイテク株』はバブル感を呈して、下落リスクを孕みます。

 

 

反対に、

 

 

後者(安定株)は、『爆発的な成長』は見込めないものの、

着実な『利益』を与えてくれる可能性が高いと見るのです。

 

 

確かに、

 

 

『バーベル投資』は、『相反するもの』を保有戦略の為、

一見すると、『二兎追う戦略』として矛盾しかねません。

 

 

ただ、

 

 

投資の世界には、『効率的ポートフォリオ仮説』なるものが存在し、

『相関関係』の低い銘柄を組み込むことで、リスク管理可能になり、

返って、『相関性』の偏重した銘柄保有より、利回りも向上します。

 

 

あくまで、『長期的な戦略として』の話ですが。

 

 

『バーベル投資』により、放棄されるチャンスとしては、

続伸か、急落か、市場でどちらかの『答え』が出た際に、

『爆発的リターン』を得ることは、出来ないというもの。

 

 

逆説的には、

 

 

いずれかの『答え』が出た際、どちらに触れたとしても、

『利益』を得られる可能性が高くなる、とも言えますね。

 

 

『極論』を避けて、どちらに転んでも良い戦略をとること。

 

 

長期視点で『資産形成』を進める上で、外してはならない原則です。

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

【活動実績】
・個人面談【人生を変えるお金のセッション】受講者は400組を超えており(*2022年4月時点)、活動拠点・大阪のみならず、全国から面談依頼が舞い込む。

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