今日のテーマは、『日銀が手掛けるイリュージョン、待ち受けるその結末は??』です。
日本の経済市場が、マスキング(覆い隠されて)久しい。
直近も独自進化を遂げており、地理的要因も手伝ってか、
経済的観点においても『ガラパゴス化』が進んでいます。
先日の報道では、
日本銀行による、先月(6月)度の国債買い入れ総額は、
『約16兆円』に上り、過去最高額を更新したとのこと。
これまでの単月買い入れ最高額は、2014年11月度、
『約11兆円』という数字なので、大幅更新になります。
理由の1つは、日本銀行が、終始一貫して公表している、
『大規模金融緩和』が期限を定めず継続されていること。
そして、
特定(0.25%)の利回りで無制限に国債を買い入れる、
通称『指し値オペ』が2022年に入り公表されたこと。
基本から整理すると、
国債(債券)において、価格と利回りは逆相関しており、
信用リスクが高まれば、価格は下落して、利回りは上昇。
反対に、
信用リスクが低いことは破綻リスクが低いことを意味し、
取引価格は上昇する為、利回りは低水準で抑えられます。
このように、
債券市場において『市場原理』が適切に働くことにより、
債券発行母体の『財政健全性』は適正評価されるのです。
これは、企業においても、国家においても同じことです。
しかし、
冒頭から触れさせて頂いたとおり、日銀(日本政府)は、
現在、国債市場の『市場原理』を意図的に歪めています。
何故なら、
日本国債の『信用リスク』を、真に、適正評価されたら、
取引価格は即座に下落し、利回りが急騰してしまうから。
それは、
日本の『国家』としての信用にも直接関わるものなので、
威信を懸けて、何としても守り抜かなければなりません。
また、
歳出のうち無視出来ない部分を『国債費』が占める現状、
利回りの上昇は、自ら首を締めることを意味しています。
それを阻止するため、『指し値オペ』が発動されました。
しかし、
これは、自ら手札を公開して行う『ポーカー』に等しく、
必然、海外投資家から投機的な『売り攻勢』を浴びます。
先月半ば、
一時的に日銀の許容上限値(0.25%)を超えてしまい、
無制限買入れの結果『16兆円』に達してしまいました。
以前から、
公式ブログをご覧いただく方々は、理解されている通り、
日銀(中央銀行)と言えど、原資は無限ではありません。
つまり、
債券(国債)市場の『イリュージョン』は限界が存在し、
近い将来、継続できない時が必ずやって来るということ。
凡ゆる物事に共通して、
『対症療法』を繰り返すことは、問題の本質を隠蔽して、
内在する『リスク』を、益々、肥大化させることになる。
現時点、日本が待ち受ける『結末』を誰も知り得ません。
しかし、『良い結末にならない』ことだけは、確実です。
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