今日のテーマは、『100年安心の社会保障制度は、言葉の通り終焉を迎えようとしている』です。
昨日の公式ブログでは、
『社保料増額、NISAは対象外の言葉は真実か』と題して、
将来的に金融資産を加味した社保料増額を紹介しました。
ここで、
間違って欲しくないのは今回の社会保険料改訂の試みが、
特別にNISA『を』ターゲティングしたものではないこと。
正確には、
NISA『も』含めたすべての金融資産をターゲットとして、
将来的に、個々の社会保障負担を求めるというものです。
例えば、
先日から触れるとおり、金融所得の高い人たちに対して、
高い社会保険料負担を求めていくというのは当然のこと。
さらに、
金融資産が潤沢にある人たちに対しては、遠くない将来、
年金等の給付額も、順次減らしていくものと予想します。
このように話を進めると、中には驚かれる人もいますね。
曲がり形にも、国家が運営している社会保障システムが、
デフォルト若しくは機能不全に陥ることはありますかと。
しかし、
少し冷静に考えれば、そのように感じる人たちの常識も、
たかだか数十年間のみ成立してきたことだと分かります。
実際、
公的年金制度の歴史を紐解くと、戦局厳しい1942年、
労働者年金保険の発足にルーツがあると言われています。
その後、
無条件降伏の動乱期も乗り越えて維持されてきましたが、
日本国建国以来、わずか80余年の実績しかありません。
しかも、
2000年以降、急速に進んだ少子高齢化で大きく歪み、
2024年時点、瀕死の状態にあることは述べたとおり。
つまり、
現存する社会保障(健康保険・年金)が破綻したとして、
長い歴史で見れば、まったく不思議でないと分かります。
こちらも、
公式ブログを通じて繰り返しお伝えしてきたことですが、
日々の報道で、破綻のサインは幾つも発信されています。
直近で言えば、
3年ごとに改訂される介護保険料の急激な高騰もそれで、
私が籍を置く大阪市は、全国ワーストという醜態を晒す。
もともと、
日本の社会保障(年金)制度は『100年安心』を謳い、
国民に対してプラスの印象を与えるため用いられました。
しかし、
制度発足から実際に『100年』の節目を目前に控えて、
言葉の通り、その寿命をまっとうさせようとしています。
2040年代に、社会保障が終焉しても不思議ではない。
私たち日本国民も正しく認識しておくべきポイントです。
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昨年(2023年)よりセミリタイア生活に入っており、
今後の主催セミナー(オープン形式)の開催は未定です。
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代表 井上耕太