今日のテーマは、『デフォルト後の世界では、何が起こるのか??③』です。
最初から意図していた訳ではありませんが、
一昨日の記事で取り上げた『プエルトリコ』の事例から、3部作シリーズになりました。
『国家』としての経済危機の1つである、『デフォルト』。
私たちは(幸か不幸か)それをまだ経験したことがないので、
『リアル』に経験・体験として知り得ることは出来ません。
その辺り、
『戦争』というイベントも教科書の中でしか知らないので、同じレベルの認識力になりますよね。
現に、
『シリア』では、今でも毎日、戦闘状態が続いていますが、
私が、現在この記事を書いている大阪・梅田のカフェには、『平和』の雰囲気しかありません。
周りを見渡せば、
就活中の学生が、次回の面接企業の下調べに励み、
隣では若い女性が『1級建築士』の資格試験の勉強をしています。
向かいのテーブルではカップルが幸せそうに話していて、
大きめのテーブル席では、何やら怪しげな集団が(笑)ミーティングしています。
この状況で『シリア』のことを想像しろと言っても、なかなか難しいですよね。
実際、
私も『戦争』については詳しく知らないため、それを『リアル』に想像することは出来ません。
しかし、
私は『経済』については少しは明るいので、
『経済危機』については、より実感持って想いを巡らすことが可能です。
それで、
昨日、一昨日の公式ブログでは、『プエルトリコ』『ベネズエラ』の事例を取り上げ、
『経済危機』に直面した国が、どんな惨状になっているかをご紹介させて頂きました。
ただ、
どちらも『地理的』に遠い国なので、文化や国民性も違い、
『なかなか想像できないよ』という方もいらっしゃるかも知れませんね。
それならば、『日本』の事例で考えたらいかがでしょうか??
それも、
決して『今』『現在』という話ではなく、
先日のブログでもご紹介した、以前、経済危機に直面していた頃の『日本』です。
つまり、『日本の歴史を振り返る』ということですね。
ご存知ない方も多くいらっしゃると思いますが、
かつては『日本』も、事実上の『デフォルト』を経験したことがあります。
それは、
イベントとしては全国民が知っているであろう、
『第二次世界大戦』敗戦直後の1945年から1946年にかけての話。
『戦争』は多大な『お金』がかかる国家的なイベントですから、
その当時も、国債発行して国民に買い取らせ、多大な借金を積み上げました。
この辺り、現在の日本の状況と同じですね。
それで、
積み上げた『国債(借金)』はどのように返済しようと考えていたかと言うと、
日本が『第二次大戦』で勝利し、宗主国として利益獲得し、充当する考えです。
しかし、
私たちも『社会』の授業で習ったように、日本は敗戦しましたから、
もちろん、終戦によって『利益』など獲得できる訳がありません。
それでも、
そのことと『国債(借金)』は無関係ですから、
いくら日本が敗戦しようとも、それはまるまる残ってしまう訳です。
全国主要都市は、米国の爆撃機の空襲を受けて焼け野原にされました。
それに伴い、産業も壊滅状態であることは明らかです。
戦後日本復興に向けて、また『0』からスタートしなければいけません。
いや、
『0』ならまだまだマシなのですが、借金山積みの状態では、
実質的には、明らかに『大きなマイナス』からのスタートです。
復興に向けて、山積した『国債』は明らかに『足枷』、、、、。
これが無かったら、また『0』からスタート出来ます。
さて、日本政府はどのように動いたのでしょうか、、、、??
結論から言うと、
この時は、『国民資産』を実質的に『没収』する形で、
戦争に際して発行した『国債』を返済するという暴挙に出ました。
『借金』を返済するための『お金』を、
その返済する『相手』から取り上げて、それに充当してしまう。
もう、どこかの国民的アニメの『ジャイアン』のような行動ですね。
*実際にジャイアンは、情に厚い人間なのでこんなことしませんが。
具体的には、
『新円・旧円の交換スキーム』を使い、
まず、国民資産を全て金融機関を経由して炙り出します。
これをされたら『タンス預金』していても意味ありませんから、
アンダーグラウンドなものも含めて、ほぼ全ての『お金』が集計できます。
そして、
その集まってきた頃合いを見計らって『預金封鎖』、
つまり、預け入れた資産の流動性を奪ってしまうのです。
さらに、
流動性を奪った資産について『資産課税』を最大9割課税し、
払い戻した資金も、続けて起こされたハイパーインフレにより目減り。
戦後動乱期の通貨価値下落(物価上昇)は凄まじく、
その動乱自体を『デノミネーション(通貨価値切り下げ)』という最悪の形で収束させます。
*『デノミネーション』に本来『通貨価値切り下げ』という固定の意味はなく、
『切り下げ』『切り上げ』両方の意味を含みます。
*しかし、『価値切り上げ』が行われたのは、長い歴史上でも2カ国だけです。
(ご興味ある方は、調べてみてください。)
この一連の流れを経ることにより、
国民資産は、ほぼほぼ『100%』が国家により奪われてしまいました。
この当時、
時代背景的に『海外投資』も実質不可能ですから、
どんな大きな資産家でも、一旦『0』に戻ることを余儀なくされました。
*戦後を跨いで資産家として存在し続けた本多静六さんの著書をお読みください。
実際に体験された方の生の声が、現在でも聞くことができる貴重な書籍です。
このように、
ほんの『70年』ほど前の『日本』においても、
国家レベルの『経済危機』というものは存在していたという事です。
私のクライアントさんに旧財閥系の家系に入られた方がいますが、
義母さんは、この時のことを体験として記憶に留めていると教えて頂きました。
*『だから、今でも国家と金融機関を信用していない』、と。
*実際は、『金融機関』は政府命令に従っただけなんですけどね(笑)
でも、それだけ当人としてはインパクト大きかった出来事のようです。
『経済』の世界では、次のような有名な格言があります。
『人が、経済危機を経験するのは、75年に1度のペース』
奇しくも、終戦(1945年)から『75年』経過するのは、
『2020年』という『東京五輪』を迎える年です。
きっと、
人の『寿命』とある程度連動していて、
『教訓』を覚えている方々が亡くなって一掃される頃に、
人は愚かなので『全く同じ過ち』を繰り返すんですね。
だから、『75年に1度』というペースになる。
遅かれ早かれ、誰しも『人生に1度』は経験するということです。
私たちも、きっと今から経験することになります。
その時、あなたは『準備』をしていますか??
前回(終戦直後の1945年)と違って、
今回(現在)は金融市場もグローバルに拓けて、一般市民でも『出来ること』が拡がっています。
『しっかり準備している人』と、『していない人』と。
これから数年から10年ほどの間に、
リアル版『アリとキリギリス』の世界が日本で繰り広げられる事を予想しています。
さて、
あなたは『どちらサイド(アリorキリギリス)』に属しているでしょうか??
『キリギリスだ!』と感じられたら、具体的な『準備』を進められる事をお勧めします。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太